2006年06月30日
コンテンツ番号4507
このほど、(社)農山漁村文化協会から発刊された書籍「写真ものがたり昭和のくらし7・人生儀礼(須藤功著)」で、当地方で旧正月に行われている年祝い行事が紹介されています。
同協会の出版事業部ではこれまで、農林業に関する書籍のほか、「人づくり風土記(全50巻)」や「日本の食生活全集(全50巻)」など、日本の民俗や風習、ふるさとの伝統を記録した書籍を世に送っています。
著者・須藤功氏は昭和13年横手市生まれ。民俗学写真家として知られ、庶民の生活を写真で記録するとともに、全国を3千日にわたって歩かれ、その生活史を精力的に取材・研究されている方です。
シリーズ「昭和のくらし」は全10巻。この本はそのうち第7巻「人生儀礼」としてまとめられたもので、誕生から節目ごとに成長の無事を願う行事である結婚式や年祝、若者の通過儀礼から葬式まで人の一生の儀礼が、貴重な写真と著者の綿密な取材・研究にもとづいた文章で綴られています。
取り上げられたのは、今年2月1日に行われた鷹巣神社と米内沢神社の厄払い祈願行事。鷹巣神社では、丸髷に留袖姿で祈祷を受けているの33歳厄払いの女性、米内沢神社では、女性と男性が一緒に祈祷を受けている姿や女性が男性にお神酒を注いでいる場面が紹介されています(写真は市で提供)。
同協会出版事業センター書籍編集部の赤澤久喜さんは、「昔ながらの行事を伝統的なスタイルで行っている地方は少なくなってきていることから、著者の須藤さんも北秋田市の年祝い行事に関心を持たれたようです」と、収録された背景を述べていました。
書籍はAB版全240ページ、5,250円。お問合せは(社)農山漁村文化協会出版事業センター(東京都赤坂、TEL:03-3585-3668)まで。