2006年02月11日
コンテンツ番号4405
〜もちっこ市「葛黒の火祭りかまくら」〜
七日市・葛黒集落に伝わる小正月行事「火祭りかまくら」が、もちっこ市の始まった2月11日(土)、市(いち)の開かれている綴子・大太鼓の館の隣接地で行われました。
この行事は、高さ7、8メートルほどの栗の木を雪の厚い田んぼに立てて稲わらや豆がらを巻きつけて火を放ち、燃え上がった木を火の神「不動尊」になぞらえて無病息災や無火災、五穀豊穣を祈願するもので、葛黒集落で行われていた伝統行事です。燃え盛るご神体のまわりで子どもたちが「ウオー、かまくらの権五郎ー」と叫んで厄払いをします。また、 ご神体となった木の燃えさしを持ち帰り、祀っておくと無火災のお守りになると言われています。
祭りは今から250年ほど前の宝暦年間(1751-1764)に始まったと言われ、葛黒では代々小正月行事として旧暦1月14日の夜に行われていましたが、ご神体として用いる適度な高さの木が少なくなったことなどから、平成10年を最後に行われなくなり、途絶えていました。
この伝統行事を継続させたいと、当時、祭りのPRや葛黒集落への誘客などの活動を行っていた旧鷹巣町観光協会がもちっこ市の第10回開催記念として復活させ、一昨年から同会場で行われているものです。
今年は、大雪の影響でご神体にする栗の木を切り出してくることができなかったため、杉の木を代用、また、もちっこ市の開催時間に合わせ、午後3時30分から行われました。
火が放たれるとご神体は一気に燃え上がり、まわりで見守っていた見物客や関係者は、燃え盛る火の神に今年一年の願いをそれぞれの思いで託していたようでした。