2006年02月11日
コンテンツ番号11053
七日市・竜森小学校の児童が作製した「かまくらのごんごろう」のお話。竜森小には、「葛黒の火祭りかまくら」が行われていた葛黒集落の子どもたちが通っています。
かまくらのごんごろう
今から250年くらい前 の話っこだ。 そのころくぞくろのぶら くは たいしたわるいごども ねぐゆたかでいい村だけど。 とごろが、ある年の秋に どごからどもなぐ ごんごろうという おっかねつらした男が きたんだど。
ごんごろうの かみはバサバサで まなぐはギラギラして 口まだ耳までさげで 着ているものもぼろぼろの みるがらにおっかね男であったど。
ごんごろうは 毎日わりいごど ばかりしたんだど。 とり小屋さ火つけだり 馬小屋さ火つけだり あげぐのはでに 人の家さも 火つけだんだど。
村の人たちはこまってしまって 男たちが集まって ごんごろうをこらしめる そうだんしたんだど。 村一番の大きい木さ わらど豆がらいっぺぇつけで 大男にしたんだど。 ある、さんび、月の出るばんげに 木さ火つけで ごんごろうばおどしたんだど。
ごんごろう びっくりしたのなんのって。
「ごめんしてけれ、 ごめんしてけれ、 あど わりいごど さねがら」 とあやまったど。
それがらの ごんごろうは 毎ばん 「火の用心 火の用心。」 て、しゃべって ぶらぐのみま わりしてけだど」 トッピンパラリノピー
火の用心 火の用心
ごんごろうが死んでから二百五十年も たちましたが、ごんごろうは今でもぼくたちの 心の中に生きています。 毎年二月十五日に「かまくらのごんごろう」 という行事をします。 今年も一年間、火事がありませんように 田や畑がほうさくでありますようにと おいのりするのです。
大きな声で 「ごんごろう」とさけぶと 遠くの山から 「おーい」 と返事が返ってくるような気がします。 ごんごろうはひとりぼっちなので きっとさびしかったんだろうと思います。