2008年12月27日
コンテンツ番号2674
15人が心一つに
(2008.12.27)
一昨年春に復活後、着実な成果を見せてきた鷹巣農林高校吹奏楽部の第1回定期演奏会。復活の原動力となった3年生にとっては、さよならコンサートとなった(27日、市文化会館で)
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県立鷹巣農林高校吹奏楽部(虻川枝美部長、部員15人)の第1回定期演奏会が12月27日(土)、市文化会館で開かれ、15人の部員が心を一つにしたコンサートで聴衆を魅了しました。
同高の吹奏楽部は、部員不足から3年前まで休止状態でしたが、2年前に1年生7人が入部、顧問には前任高の小坂高校で吹奏楽部を全国大会出場に導いた牧野賢美教諭が就任し、部活動が再開しました。同顧問の指導で演奏技術もめきめきと向上、再開2年目の昨年は、全日本吹奏楽コンクール秋田県県北地区大会で金賞に輝き、41年ぶりに全県大会に出場しています。
また今年は、6月の全国植樹祭で他高の吹奏楽部とともに、天皇皇后両陛下の前で行進曲などを演奏したほか、吹奏楽コンクール県地区大会では2年連続の金賞、全県大会でも銅賞を受賞し、その活躍ぶりが話題となりました。また、今月8日に始まった市商工会青年部のまちづくりイベント「きらきらフェスティバル」でもクリスマスソングなどを演奏、地域のにぎわいづくりに一役買っています。
演奏会は、各種コンクールなどで次第に成果を出せるようになった吹奏楽部の活動の節目とするとともに、部を復活させ、今後の活動継続に大きな力となった3年生にとって思い出に残るようにと牧野顧問が企画したもので、会場には、生徒やOB、演奏会を知った市民ら約150人が駆けつけました。
2部形式の第1部では、行進曲「士官候補生(スーザ作曲)」、歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から“間奏曲”、「お菓子の世界“甘納豆”“鬼あられ”(湯浅昭作曲)」の3曲を演奏し、15人による見事なアンサンブルを披露しました。
第2部では、制服姿の第1部から一転し、全員が実習用の作業服を着ての登場。テレビアニメ「ヤッターマン」のテーマソングから入り、ポップな演奏で聴衆を引き付けました。
ここからは、チューバとユーフォニウムを担当する関翔平君(3年)と武藤寛季(のぶとし)君(2年)の2人が楽しく掛け合いながら進行、「とんでいったバナナ」や「あいあい」を取り入れた童謡メドレー、聖歌「アヴェ・マリア」、同高校歌を作曲した岡野貞一の「故郷」「朧月夜」などを続けて演奏し、幅の広い演奏で大きな拍手を受けました。
また、牧野顧問が「千の風になって」を生徒たちの伴奏で独唱したほか、生徒たちが楽器を包丁とまな板、ボールなど食器に持ち替えたリズム演奏を合間に入れるなど、お客さんたちを飽きさせない演出で指導者、生徒一体となった手作り感をアピールしました。
最後は、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「崖の上のポニョ」のテーマソングを披露、聴衆の心に楽しく力強い演奏で来年100周年を迎える同高の伝統とフレッシュさ印象付けました。
虻川部長は、アンコール曲の演奏中、「部が発足したときはコンクールへの出場、そして次は演奏会を開くことが目標だった。それが実現できてうれしい。これが最後の曲になるが、今はさらにもう一曲を演奏したい気持ち」と会場に語りかけ、ふたたび担当のトランペットを手に取ると、幕が下りるまで力いっぱい演奏していました。