2009年12月17日
コンテンツ番号5549
合川地区 移動行政懇話会
合川地区の移動行政懇話会が12月17日、市役所合川庁舎で開かれ、自治会長など市民約20人が出席し市長や市の担当者と財政の現状や地域要望などについて意見交換しました。
開会後、津谷市長は、市職員の不祥事についてお詫びするとともに、来年4月の市民病院の開院に向けて準備を進めていることなどを説明した上で、「これまでも、地域の要望については自治会ごとにまとめていただき、それにお答えするという形でやってきました。今日の会議は市に対するご意見やご提議を直接いただけるいい機会。皆様から忌たんのないご意見をお願いします」とあいさつ。
市からの報告では、市の担当職員が、市の財政状況や周知事項について説明し、意見交換では、質疑を含め参加者から意見、要望が出されました。
主な質問・意見とその回答は次のとおりです。
【意見・要望とそれについての回答】
▽国で行った様な事業仕分けを、今後市でも行うのか。
今までも担当部署で必要な事業を検討し、財政担当でも検討し事業仕分けを行ってる。国で行ったような形で実施するのは難しいと思うが、私や市の職員または監査委員だけでなく、様々な方から話しを聞きながら事業の成果を検討するなど、もう少し工夫をした事業仕分けの形もあってもいいのかなと、国の事業仕分けを見て思った感想。いい形の物は取り入れるよう検討していきたい。
▽国や県の事業では、せっかく事業採択になっても地元に負担金というものがある。納得いかない形なので、負担金は無くしてもらうよう努力してもらいたい。
実際に市が負担しなければならないものは多い。それが負担できなければ、事業がなかなか来ないという例もあるので、国に対して強く要望していきたい。
▽フレッツ光というものが来て、自治会の中でも何件か申込みをしたが、フレッツ光が来ている所とそうでない所があるようだ。その後の進捗状況がわからない。今来ているところで打ち切りなのか。
現在開通しているのは、NTTの第1次の計画範囲。それ以外の地区についても希望を出していただき、取りまとめを進めていきながら、なるべく早く範囲を広げていただくよう進めていきたい。
▽市民病院は来年4月に開院するということで安心しているが、阿仁病院、米内沢病院はどのような方向で進めるのか。療養病床はどのようになるのか。
市民病院は来年4月の開院に向け準備を進めている。現在、北秋中央病院には常勤医が14人いますが、今後の医師確保について常勤医が難しいようであれば、非常勤医として確保できるように、大学病院や関係病院へお願いに回っている。また、阿仁の診療所に関しては、従来通りの形態で実施していく予定。米内沢病院に関しては、各大学からの派遣医師の引き揚げが大きな問題になっている。一方では、市民病院と競合している診療科目があり、地域にとっては重要な診療科目があることも承知しているが、米内沢病院は内科系と外科系を中心とした形で存続させたい。できれば他の診療科目については、市民病院へ一緒にした形が病院経営としては改善されるのではとの思いはあるが、米内沢病院に通っている方々にすればサービスの低下や迷惑をかける面が出てくるのは大きな課題。現在の北秋中央病院のスタッフが4月に市民病院へ移転したとしても稼働できるのは170床なので、残りの病床については最終的な決定ではないが、米内沢病院にある一般病床は、できれば4月から市民病院に統合したいという考えを持って協議している。また、米内沢病院には療養病床は60床あるが、県では地域医療再生計画を策定しており、その中で、療養病床は、市民病院あるいは米内沢病院に残すかどうかも含めて、きちっと検討しなさいと課題を突きつけられている。市の一存では決められないので、どういう形態で残したらよいか、県あるいは両病院との協議の課題なので、早急に協議したい。
▽市の人口は20年あるいは30年後に4割減になると試算している資料があるが、病院経営はだいじょうぶか。
人口減によりある程度、患者の減少というのは将来でてくる課題。今のところ合川診療所と阿仁診療所は現状維持という形で進めて行きたい。米内沢病院は、最終的には診療所化というのも念頭に置いている。 市民病院については、10月に基本協定を締結し指定管理者期間は30年なので、よほど大きな状況の変化がない限り、厚生連の元で病院経営をしていくことになっている。今のところ10年分の収支計画が提出されているが、 指定管理料(赤字)が少なくなるように厚生連に努力を求め、市としても支援していかなくてはならない。30年後どうなるかは予測がつきがたいが、様々な努力をする必要があるだろう。
▽地上デジタル放送について、私の自治会は共同受信という話だが、詳しく教えてほしい。
地上デジタル放送の受信には、3つの方法がある。 ひとつは、個人でアンテナを設置して受信する方法。また、本日付で合川局の根田中継局が正式運用している。三木田中継局については、試験運用中。個人でアンテナを設置して受信するかたは、電気店などと相談していただきたい。 個人での受信状況が良くない方は、 NHKと自治会などで受信環境を整えるNHK共聴という方法と、山間部等で地上デジタル放送の受信が困難な地区に、国や県、市町村などで受信環境を整える辺地共聴と言う方法がある。受信状況が良くない方は、NHKまたは市教育委員会生涯学習課へご相談ください。
▽人口の減少は市の税収に影響するので、遊休農地や休耕田を活用し共同での農産物の生産を進めるなどして雇用の場を広げるなど、人口減少を食い止める政策をしてはどうか。
遊休農地や休耕田は農地であり、農地を農地以外に活用するには、農業振興地域の除外が必要で簡単にいかない手続がある。遊休農地や休耕田は遊ばせないで農産物を作ってほしいので、JAと連携して対策を考えていきたい。農業に対し、若い人たちが活躍できる道筋をつけていく事が重要であり、統合高校の中で農業の位置づけを考えていかなくてはならないと考えている。
▽内陸線の乗車について、もっと観光と結び付けてPRしては。
内陸線の赤字を減らすには、沿線住民の方々に乗車してもらうことも重要だが、どうしてもそれだけでは足りない。県内の中でも、まだ内陸線に乗ったことがない方がたくさんいると思うので、様々な方法を考えて1人でも多くの方に内陸線に乗車してもらうよう協力していきたい。今年の10月には秋田大学と連携協定を結んでいるので、 大学のゼミなどで学生さんがこの地域に来ていただき、地域や文化を研究したりして利用につなげていきたい。 また昨日、内陸線阿仁合駅前の特設会場に韓国ドラマ「アイリス」の秋田ロケを記念したパネル展が始まったので、内陸線乗車運動のPRに一役買ってもらうよう、内陸線と協力していきたい。
▽災害時要援護者避難支援制度の登録について、自治会や民生委員だけでなく、災害時に力になってくれた消防団にも協力してほしい。
災害時要援護者避難支援制度により、色々な立場の方々からの連携をいただき、皆様の協力で災害時の被害を少なくしていきたい。登録については、関係機関や関係団体にご協力をお願いして進めていきたい。皆様からのご支援ご協力をお願いしたい。
▽23年度に合川南小と西小を再編し、合川全体は27年度に再編するということだが、実際には複式学級が増え、クラブ活動についてもままならない状況。できれば1年でも早く再編してもらいたい。
合川の4小学校の再編計画は、前期計画の19年度から23年度で進める予定だったが、学校耐震化診断の結果、他の学校で改築しなければならない判定がでて、他の学校を前倒しで改築することになり、合川の再編計画を変更することになった。子どもの数が減ってきており、このままでは複式学級が3つになってしまう状況が生まれてくるので、できるだけ早く話を詰めていきたい。
▽合川高校の校舎は残すのか。利用方法は。
昭和56年以降に建てられた部分を除き解体する。利活用については、 検討中だが、例えば発掘された遺跡が調査を終え大量に戻ってくる予定なので、保管や展示場所などに活用する方法もある。利活用についていい案があればご提言いただきたい。
▽駅前の田の沢団地線の行き止まり解消について、旧町時代に過疎計画の中で17年か18年に実施する計画だったと思うがどうなったのか。
今年度の市道関係事業費は6億5千万円、その内合川地区の事業費は3億8千万円。各地区から要望がある中でできるところから事業を実施してる。ご質問の行き止まり解消については、話は聞いており計画にもあります。
▽消防署から連絡があり、消火栓のホースの格納箱が壊れていて撤去したので承知願いたい。消防署では設置しないので、必要であれば自治会で用意してほしいとのことだが、消火栓の所には消火栓のホースの格納箱を設置しない方針なのか。
ホースの格納箱の設置数では、合川が272基、鷹巣3基、阿仁15基と旧町ごとにかなりばらつきがある。中のホースの更新は消防署で行うが、格納箱については自治会で準備をお願いしたい。
(2009.12.17)