2009年07月30日
コンテンツ番号5964
韓国木浦共生園の児童らが表敬訪問
(2009.7.30)
韓国木浦市(もっぽし)にある児童養護施設「木浦共生園」の一行12名が8月3日、市役所を表敬訪問し、津谷市長らと懇談しました。
木浦共生園は、1928年、キリスト教伝道師の尹致浩(ユンチホ)が7人の孤児たちと生活を共にしたのが始まりです。博愛精神に徹した日本人 田内千鶴子さんが尹さんと結婚し、終戦後も残って孤児たちの養育に専念しました。韓国動乱で夫が行方不明になってしまうが、田内さんは、あらゆる困難を乗越え、生涯2000名の孤児を育て、「韓国孤児の母」と慕われました。韓国民間社会事業の中では最も古い歴史を持ち、現在まで 3700名が共生園を巣立っています。 田内園長の生涯は日韓合作映画「愛の黙示録」で映画化され、日韓両国に多くの感動を伝えています。
平成16年度に、七日市の吉野郷にある児童養護施設 陽清学園の児童が、木浦共生園を訪問したのを契機に交流が始まりです。また、17年に秋田北・日韓交流協会(中嶋修三会長)が設立され、毎年交互に訪問し合いながら、日韓交流を深めてきました。
今年は、木浦共生園が北秋田市を訪問。田内千鶴子さんの孫のチョン・エラ園長はじめ、小学3年から6年生が10名、指導員を含む12名が8月1日に来日しました。
表敬訪問では、はじめにチョン園長が「この相互訪問を、日本と韓国の国際交流の一端として、これからも交流を深めていきたい」などとあいさつ。
津谷市長は「アニョンハセヨ チェイルムヌ 津谷永光 ラゴハムニダ(こんにちは、私の名前は津谷永光です)」と朝鮮語で自己紹介。「心から歓迎します。私も2001年から2002年に、韓国を3回訪問しています。県議会議員として秋田−韓国航路の定期就航や日韓相互の観光フェスティバルの交流などです。短い滞在でしたが、韓国の皆さんからあたたかく接してもらいました。滞在中は楽しい行事がたくさん計画されているようですが、怪我などしないよう楽しく過ごしてください。皆さんの交流が日本と韓国の交流のかけ橋となってほしい」などと一行を歓迎しました。
このあと、児童らひとり一人が自己紹介。市長への質問コーナーでは「秋田で有名な文化財はありますか」と質問。市長は「北秋田市には胡桃館遺跡や伊勢堂岱遺跡などがあり、伊勢堂岱遺跡は世界遺産への登録を目指している。ぜひ、足を運んで、日本の文化を学んでほしい」と答えました。
また、市長より児童一人一人に記念品が手渡されました。一行は、6日まで滞在し、海水浴やキャンプ、日韓交流会などを楽しみます。