2010年08月06日
コンテンツ番号7730
伊勢堂岱遺跡調査検討委員会
伊勢堂岱遺跡調査検討委員会(委員長=小林達雄国学院大学教授)が8月6日、中央公民館で開かれ、同遺跡の環境整備や今年度の事業計画などについて協議しました。
調査検討委員会には、考古学などの専門家による検討委員、県、市担当者など約20人が出席。
はじめに津谷市長が「市ではこれまで発掘調査を継続してきたが、来年度からは本格的な環境整備に移りたいと考えている。整備は総合的なものを目指し、遺跡の中の整備はもちろんだが、駐車場やガイダンス施設を含めたものにしていきたい。中でもガイダンス施設は、大館能代空港や内陸線の活用も考え設計していき、整備、活用、情報発信に事業の主体を移し、平成27年度の世界遺産登録を目指して準備を進めたい。伊勢堂岱遺跡は、市民をはじめ国内、海外からも関心が集まっている貴重な宝。その宝を今後、後生のためにきちんと活用していく道を探っていかなくてはならないので、委員をはじめ皆さんの特段の協力をお願いします」などとあいさつ。
続いて、小林委員長が「先ほど津谷市長から、整備について力強い表明をいただき、心強く思っています。昨年、ロンドンの大英博物館で土偶展が開かれ、日本を代表する土偶68点が展示され、その中の1つに伊勢堂岱遺跡の板状土偶も加わり、皆さんの期待に応えてきました。会期中に7万5千人の見学者を集め、また、里帰り展では12万人という画期的な人数が縄文に対して目を向けてくれました。伊勢堂岱という縄文時代を代表する重要な遺跡を、将来に向かってどう保存し活用していくかという夢のあるプロジェクトの一員として、皆さんと議論することを楽しみにしています」などとあいさつ。
このあと、市の担当者が平成22年度の事業のイベントとして、9月18日(土)に第10回北秋田市縄文まつり、翌日の9月19日(日)に県教育委員会が主催する世界遺産登録推進フォーラム、10月30日(土)から開催する第133回秋田県種苗交換会の中で土偶展(県と共催)を開催する計画を説明。また、同遺跡の第17次調査報告、史跡伊勢堂岱遺跡発掘調査報告書の刊行、世界遺産登録、環境整備についての計画も示され、委員らは活発な意見を出していました。
(2010.8.6)