2010年01月12日
コンテンツ番号7652
日沿道不連続区間の早期解消など訴え
「つなげよう!秋田の未来を支える高速道路ネットワーク」をスローガンに、高速道路整備促進県北大会が1月12日(火)、市内のホテルで開かれ、参加した県北地区の住民、企業関係者、首長らが日本海沿岸東北自自動車道の不連続区間の解消などについて地域の声と熱意をアピールしました。
県と秋田日本海東北自動車道早期建設期成同盟会(県商工会議所連合会、県内各経済団体等で組織)の主催。秋田県内の高速道路については、遊佐・象潟間9km、新庄・雄勝こまち間8km、二ツ井白神・あきた北空港間の17kmの不連続区間を抱え、秋田自動車道が東北縦貫道へ接続している他は、県内で止まり、高速道路ネットワークが十分に発揮されていない現状にあります。
このため県と期成同盟会では、高速道路の必要性を共通認識とするとともに、建設促進を願う地域住民、関係者の声を中央に届けるため昨年の11月11日、秋田市で秋田中央大会を開催、さらにその思いを広げようと県北大会の開催となったものです。
大会には、県北地区の市町村長、県選出国会議員、地域住民、企業関係者、県・市町村の担当職員など約150人が出席。
はじめに堀井啓一副知事があいさつに立ち、「県内で計画されている高速道路の総延長は360キロだが、供用区間は275.6キロで77%に止まっている。しかも、二ツ井・あきた北空港間をはじめ不連続3区間は整備手法すら定まっていない」などと現状に触れた上で、「高速道路は、産業面、特に県北では北部エコタウンの礎となるだけでなく、能代港や秋田港とアジアとの貿易振興にも寄与する。10月には青森まで新幹線が延伸するが、鉄道インフラと高速道路を合わせて利用することで県北部の観光振興が可能になる」と、メリットを説明。
さらに、「高速道路は『命の道』でもある。県北部は高度救急医療が可能な第3次医療圏に入っておらず、災害時など、60分以内に到達できるようにするためにも早期整備は不可欠。今後も早期開通に向け、格段のご協力を」と求めました。
また虻川東雄(さきお)期成同盟会副会長は、「秋田県の高速交通体系の整備は極めて遅れている。命をつなぐ道であるばかりでなく、民間企業の立場からは災害時に製品供給にも影響する。採算性ばかりを見るのではなく、国土の均衡ある発展からインフラ整備を進めてほしい」、などと訴えました。
鈴木陽悦、高松和夫、川口博、金田勝年、松浦大悟の各国会議員、小田美恵子県議会副議長あいさつの後、市町村長がそれぞれの思いを発表。津谷市長は、「高速道路は、人、物、情報の流通に欠かせないインフラ。4月には北秋田市民病院が開院するが、3次医療圏には遠いのが現状。今日、鹿角、秋田方面から来られた方々には、(不連続区間があることで)北秋田が遠いな、と感じられたことと思う。この現状を見ていただいて建設促進の声を国に届けてほしい」、と訴えました。
この後、東北職業能力開発大学校秋田職業能力開発短期大学校・木村陽一校長による「北鹿を支える人材の育成」と題した講演が行われたほか、北秋田名物・野宮幸博代表取締役ら2人が意見を発表。 野宮代表は、「北秋田の名物を全国に売り込みたいと会社を立ち上げた。農商工に観光をくっつけて日々頑張っている。観光には高速道路が必要。秋田には素晴らしい食材や観光資源があり、首都圏からお客さんを呼び込むツールとして早期に整備を望む」などと、意見を述べていました。
この後、
- 高速自動車道をはじめとする道路網の整備のため、継続かつ安定的な予算の確保
- 不連続区間の早期事業化(中でも二ツ井白神・あきた北空港間)
- 未着手区間の事業の必要性や優先順位は費用対効果ばかりでなく、地域振興等の多様な効果を反映し決定すること
といった内容を盛り込んだ大会決議を採択し、閉会しました。
(2010.1.12)