2011年08月20日
コンテンツ番号4002
市民の手で世界遺産に
(2011.8.20)
「伊勢堂岱遺跡の世界遺産登録実現」推進フォーラムが8月20日(土)、市中央公民館で開催され、参加者約100人が世界遺産登録に向け熱意を高めました。
伊勢堂岱遺跡は、約4000年前の縄文時代後期前半の大規模な祭祀の場と考えられ、全国的にも例がない重要な遺跡として平成13年1月に国の史跡に指定されました。その後の平成21年に大湯環状列石とともにユネスコ世界文化遺産の暫定リストへ登録され、現在北海道、青森県、岩手県の同様の遺跡とセットで「北海道北東北を中心とした縄文遺跡群」として世界遺産登録運動を展開しています。
フォーラムは鷹巣地方史研究会(照内捷二会長)の主催で、正式登録に向け、市民の興味・関心を高め盛り上げようと開催されました。
開会にあたり、照内会長は「伊勢堂岱遺跡は全国的にも貴重ですばらしい遺跡と高く評価されています。岩手県平泉の遺産関係者は世界遺産登録実現には何よりも県民及び市民の意識や気運を高めることが大事と言っています。少しでも市民に伊勢堂岱遺跡を知って興味関心をもっていただきたい。伊勢堂岱遺跡は私たちの貴重な文化遺産、北秋田市民の共有財産として後々まで守り伝え、正式に世界遺産登録へ結びつくことができればと願い企画しました。希望をもって粘り強く運動を展開していきたい」などと主催者を代表しあいさつ。
続いて、来賓として三澤仁教育長が「伊勢堂岱遺跡は平成27年度登録を目指して4道県と手を携えて進めています。何よりも大切な北秋田市民の関心が今少し低調で盛り上がりが欠けるように感じます。地元北秋田市民の支援が是が非でも必要で熱い思いがなければ登録に向けての動きも活発にならない。パネルディスカッションではそれぞれの立場から伊勢堂岱遺跡についてのご意見ご提言があると思いますが、貴重なものと受け止めて私たちも取り組んで行きたい」などとあいさつしました。
フォーラムは、はじめに市教育委員会生涯学習課の榎本剛治主査が「世界遺産登録推進の現状」として基調報告を行い、「4つの環状列石は他に例がない」、「多大な労力をかけてつくられた」、「マツリの道具が多くつくられた文化力」などと伊勢堂岱の価値や今後の予定などを説明しました。
続いて、「伊勢堂岱遺跡の世界遺産登録を目指して〜わたしたち市民に手で世界遺産に〜」をテーマにパネルデスカッションが行われました。パネリストとして伊藤公夫・市商工会長、小塚嘉七・鷹巣地方史研究会副会長、佐藤喜美男・伊勢堂岱遺跡ワーキンググループ代表、佐藤純子・秋田北鷹高校生徒会長、永井高道・鷹巣文化遺産保存会長の5名が伊勢堂岱遺跡に対してそれぞれの思いや考えを述べ、会場の参加者を交えて世界遺産登録へ向けての期待やボランティア活動など市民参加について意見が交わされました。