2011年02月04日
コンテンツ番号3790
49年の歴史に幕を下ろす
市立合川高等学校(齊藤和彌校長、生徒数162人)の閉校式が2月4日、同校で行われ、49年の歴史に幕を下ろしました。
同校は、昭和37年に秋田短期大学附属合川高等学校として旧合川町に開校しました。同39年には秋田経済大学の設置に伴い、秋田経済大学附属合川高等学校と改称し、新校舎も竣工されました。同46年には秋田経済大学から一部事務組合(組合構成町村=鷹巣町、合川町、森吉町、阿仁町、上小阿仁村)への移管が決定され、同47年に秋田県公立合川高等学校として開校し、商業科が新設されました。また、同48年には新校舎が落成、平成3年には普通科に介護福祉コースが開設され、平成7年に介護福祉科が開設、平成10年には商業科が情報ビジネス科に改編されました。平成17年には町村合併により、一部事務組合を解散し北秋田市立合川高等学校に改組されました。
そして、平成23年4月には、秋田県第5次高校整備総合計画(後期計画)のもと、同校と市内の県立高校3校(鷹巣、鷹巣農林、米内沢)が統合し、秋田北鷹(ほくよう)高等学校が開校するため、同校は今年度で閉校します。同校の卒業生はこれまでに6826人を数え、今年度卒業する3年生61人が最後の卒業生となります。
式典には、卒業生や元職員を含め約290人が出席。はじめに津谷市長が「本校が、時代の求める教育課題と真摯に向かい合い、地域づくりを進める原動力の一つであったことは論を待たないところであり、地域に根ざした教育の実践から育まれた幾多の人材が、北秋田市発展の支えになるものと確信しています。本校に有終の歩みを刻もうとしている3年生やこれまでの卒業生が培ってきた輝かしい技と心を胸に、1・2年生が秋田北鷹高校の新しい伝統の礎として躍進していくことを切に期待します」と式辞。
齊藤校長は「本校は、スポーツ活動においてオリンピック選手を複数輩出するなど、数々の輝かしい伝統の構築に務められ、多くの先輩たちが社会の様々な分野で一隅を照らす存在として活躍していることは、私たちの誇りとするものです。我が合川高等学校は、約半世紀にわたり培った地域の若者の夢を育み支援するという、社会的使命を秋田北鷹高校に引き継ぐ時を迎えました。これからは、秋田北鷹高校の発展こそが私たちの希望となり願いとなります。在校生の皆さんには、2年生を先頭に様々な試練を乗り越え、合川高校を卒業した6800人を超す先輩に胸を張って報告できる学校づくりに邁進してくれるものと確信しています。合川高校の教育学校推進のため、長きにわたりご支援ご尽力いただいたすべての関係者の皆様に対し、心から感謝の意を表し、合わせて新しい秋田北鷹高校への変わらぬ温かいご支援をお願いします」などとあいさつ。
続いて、来賓の秋田県教育庁高校教育課の白山雅彦課長、北秋田市議会の佐藤吉次郎議長、同校同窓会の松橋勝美会長、同校PTAの三輪良雄会長のあいさつの後、3年の楢岡海峰(みほ)さんが「合川高校が長い歴史に幕を下ろす日がとうとうやってきました。来年度から、生徒が登校する姿、教室で勉学に励む姿、グラウンドから聞こえる歓声や笑い声など、これまで当たり前の様にあった風景が無くなるということが、私にはまだ想像できません。今年度はどの行事にも最後という二文字が付き、行事が終わるたびにこの日までのカウントダウンの様な気がして、寂しさを感じていました。閉校の節目に卒業を迎えた私たちの3年間は、言い尽くせない程のたくさんの思い出ができました。ここで過ごした思い出はこれから先消えることなく、青春の1ページとして皆さんの心の中に残るはずです。また、後輩の皆さんは、秋田北鷹高校生として合川高校で学んで育んだ高校生活に胸を張ってがんばってください。皆さんの心の中に合川高校が永遠にあり続けますよう願ってやみません。誇りある合川を語り継げる名誉を同窓生として築き上げていくことを誓います」などと、生徒を代表してあいさつ。
式典の最後に、齊藤校長が津谷市長に校旗を返納、主席者全員で校歌を斉唱し合川高等学校49年の歴史に幕を下ろしました。
(2011.2.4)