2020年01月25日
コンテンツ番号2958
地元住民が協力し地域の文化財を守る
令和2年文化財防火デーに伴う火災想定訓練が、1月25日(土)に正法院(鎌沢地区)で行われ、地域住民や消防団員などが参加して地域の文化財を守るための消防訓練に取り組みました。
文化財防火デーは、昭和24年1月26日に国宝・法隆寺の金堂が炎上し貴重な文化財である壁画が失われたことを契機に、昭和30年に定められ、毎年この日を中心に全国各地で防火訓練などの文化財防火運動が行われています。
この訓練は、文化財防火デーを迎え地域の重要な建築物を火災や災害から守るため、地域住民と消防機関との連携、協力体制を強化し地域ぐるみの防火、防災意識の高揚を図るとともに、冬期間における火災防ぎょの実践訓練により、迅速かつ的確に行える技術の習熟と向上を図ることを目的としています。
この日の火災想定訓練には、鎌沢自治会のほか、市消防団第1分団、市消防署合川分署などから約50人が参加。
丈六延命地蔵菩薩像のある正法院から出火し、強風にあおられて鎌沢地区全体に延焼拡大するとの想定で行われ、地元自治会、消防団、消防本部が連携し、通報訓練や初期消火訓練、避難誘導訓練、火災防ぎょ訓練、中継送水訓練などで消火にあたりました。
訓練のあと行われた閉会式では、はじめに佐藤教育長が「当市には、国指定8件、県指定11件、市指定71件の文化財がある。この正法院も歴史ある文化財であるとともに、地域の皆さんと関わりが深く、心の拠りどころともいえる存在である。このような地域の財産を大切にし、火災などの災害から守り後世に引き継ぐことは、私たちに課せられた責務であると考える。日頃から防災に努めるとともに、万が一の際は地元自治会の皆さまの対応と協力が必要となるため、その際はご助力をお願いする」などとあいさつしました。
続いて、鎌沢自治会の鈴木貞幸会長が「本日は消防団による放水など徹底した訓練であった。これからも日ごろの訓練を生かして、地域から災害、火災をなくすよう努めてもらいたい」などと述べました。
丈六延命地蔵菩薩像(じょうろくえんめいじぞうぼさつぞう)
正法院に安置されている高さ約5メートルの菩薩像で、木造の半釈迦地蔵尊像としては県内で最も製作年代が古いとされています。通称「釜野沢の大仏」として地域の方々に親しまれています。詳しくはこちら