2013年10月06日
コンテンツ番号1450
根子番楽と集落の散策を堪能
(2013.10.6)
根子フットパスが10月6日(日)、阿仁根子集落で開かれ、市内外から訪れた約60人の参加者が集落の散策や根子番楽を堪能しました。
根子フットパスは、来年秋に開催される第29回国民文化祭・あきた2014のプレイベントとして行われたもの。マタギ発祥の地といわれている根子集落を散策し、国指定無形民俗文化財の「根子番楽」を鑑賞します。
根子集落は、朝日新聞社と森林文化協会が主催した、人の営みが育んだすこやかで美しい里を全国から100カ所選んだ「にほんの里100選」に選定されています。四方を山に囲まれたすり鉢状の集落は、源平落人伝説が残る隠れ里の雰囲気を醸しだしています。
参加者は鷹巣駅や角館駅などの最寄駅から、それぞれ内陸線に乗車し笑内駅に集合。笑内駅からは案内人の説明を受けながら散策。全長575mの根子トンネルや集落を一望できる高台、根子山神社などのポイントでは足を止めて案内人の説明に耳を傾けていました。
昼食会場の根子児童館では、集落のお母さんたちが作るきのこ汁とおにぎりを堪能。
番楽伝承館で行われたセレモニーでは、大穂耕一郎実行委員長が「来年は国民文化祭2014が秋田県を舞台に全県規模で行われますが、今回はそのプレイベントとして、この会を催すこととなりました。準備段階であるため、不手際もあると思いますが、皆さんの声を聞いて、来年はさらに磨きをかけた良いものにしていきたい」とあいさつ。
津谷市長は「バター餅は昨年から大変有名になりましたが、北秋田市には、ほかにも埋もれている食べ物、文化、芸能、歴史があります。一つ一つ掘り起こし、磨きをかけて、発信していきたいと思っていますので、 これからも北秋田市をよろしくお願いします」と歓迎のあいさつを述べました。
根子番楽公演では、演目前の口上の後、舞台の両脇に控えた笛と太鼓、鉦などの軽快なお囃子に乗って小学生による舞「露払い」から始まりました。続いて、能のように面をつけた演じ手が天地長久を祈って舞う「翁舞」、牛若と天狗の兵法比べを表すという勇壮活発な「鞍馬」、仇討のために修行に努める舞曲の「曽我兄弟」、旅の山伏が蛇身を祈り伏せるという舞曲「鐘巻」など5つの演目が次々と披露され、参加者は、独特の小気味良いテンポで演じられる舞の数々に惜しみない拍手を送っていました。
この後、参加者は思い思いに集落を散策しながら山里の初秋を楽しみました。
根子番楽
根子番楽は古くから同集落に伝えられ、現在は保存会(佐藤昭夫会長)や子ども会によって保存・継承されている民俗芸能。古来の神楽や能楽に起源を持つとも言われ、歴史的・芸術的に価値の高いことから、昭和39年(11月17日)には秋田県無形民俗文化財に、平成16年(2月8日)には国の重要無形民俗文化財に指定されています。番楽は毎年8月14日に公開されています。(→詳しくはこちら)