2013年01月08日
コンテンツ番号7492
更なる活躍への繋がりに期待
(2013.1.8)
平成24年度北秋田市教育センター(所長:三澤仁教育長)所員発表会が1月8日(火)、北秋田市文化会館で開かれ、市立小中学校の教員らが一堂に会し、各学校での取り組みについての発表を聴きながら効果的な指導法を学びました。
教育センターは、北秋田市の教育に関する調査研究や教職員の研修により教育振興を図ることを目的とした組織。所員発表会は、各校での実践事例などを発表し合い、互いの教育活動に役立てようと実施されているものです。
開会行事では、はじめに三澤所長が「昨年は、いじめ問題が社会問題となりました。統計によると平成23年度に小中学校で自殺した子供は200人、いじめを受けた子供は14万人を超えており、北秋田市で小中学校を対象に行ったいじめの調査でも64件の報告が上がっています。いじめ問題についての対策委員会などが設置されているが、その問題が発生してからであり、加害者側にどう指導するか、被害者側をどうケアしていくのかという対処法を決めることに終わっている。いじめは未然に防ぐことが大事」と述べ、幼い頃から罪と罰をしっかりと身に付けさせる会津藩での教育について紹介し、「幼い頃に家庭においては保護者が、学校においては先生がしっかりと教え、ルールを破った時には厳しく叱る。どんな理由があろうとも、やってはいけないことは、やってはいけないという指導が必要。皆さんには、いじめ問題の他にも子供たちに教えなければならないことがあり、大変なご負担をお掛けしていますが、今年もよろしくお願いします」などとあいさつしました。
続いて、来賓の津谷市長は「皆さんには、当市の宝である子供たちの健全育成、教育活動にご尽力いただき感謝申し上げます。昨年は、鷹巣小学校と鷹巣中学校で特別活動研究会が行われ、参加された東北各県の先生方に秋田の子供、授業のレベルが高いとお褒めの言葉をいただき、私も誇りに思っている。また、スポーツにおいても東北大会、全国大会で輝かしい成績を収めている。このことは、子ども達と先生方が一丸となって研さんを重ねてこられた証であり、保護者や地域の方々のご支援とご協力の賜物と思っている。前にもこの研修会で先生方の発表を聴き、感心したことを覚えている。今回も豊かな心で逞しい人間性を育むための道徳の取り組みや、地域の特色を生かした授業の実践について発表がある。この発表会が、地域の活性化の拠点となる各学校の更なる活躍に繋がることを期待している」などとあいさつを述べました。
このあと、所員発表では、綴子小学校の佐々木逸人教諭、合川東小学校の湊栄子教諭と伊藤一永教諭、大阿仁小学校の松岡みつ子教諭、上小阿仁小・中学校の小林公栄教諭と石井太教諭が、それぞれ各学校の学習指導への取り組みなどについて発表しました。
このうち、綴子小学校の佐々木逸人教諭は「チームで拓く道徳教育」と題して発表。『家庭・地域に拓く』、『資料を拓く』、『教師に拓く』の3つを柱にし、全校一斉道徳授業参観の実施や授業に使用する自作資料の作成、先生達がそれぞれ授業を参観し合ったことなどを紹介。「家庭・地域に拓くことにより、家庭・地域・教師が子どもの道徳性の発達や願いが共有することができ、資料を拓いたことが道徳的価値や授業の狙いや発問への理解に繋がり、教師に拓いたことが道徳についての共通の関心や問題意識を持つことに繋がった。家庭・地域・教師にとって道徳が身近なものになり、道徳への意識が高まった」などと成果を述べました。また、今後は「これまで作成してきた先生方の資料をどのように共有財産としていくか」、「継続していく上でより負担を減らし、効率よく進めていくか」が課題などと述べました。
この後も、道徳や地域の特色ある授業の実践発表が行われ、参加した教員らは資料にメモを取りながら、真剣な眼差しで他校の発表を聴いていました。