2015年06月06日
コンテンツ番号6351
新車両購入を目指し寄付を募る
県内外から寄付を募り、秋田内陸線の新車両購入を目指す「秋田内陸線夢列車プロジェクト」の決起集会が6月6日(土)、北秋田市交流センターで開かれ、出席した関係者約130人が目標達成に向けて気勢を上げました。同日から寄付金の募集が開始され、活動期間は2年間で、新車1両分の購入費に相当する1億5千万円を目標額としています。
この決起集会は、北秋田、仙北両市の沿線のNPO法人や内陸線支援団体などが今年2月に立ち上げた秋田内陸線夢列車プロジェクト実行委員会(西木正明実行委員長)の主催により開催されました。
現在の内陸線車両の大半が1988年製で、一般的な耐用年数の11年を超え、修繕を重ねながら運行しているのが実情で、車両更新は緊急の課題となっています。このため、老朽化が著しい内陸線の新車購入を財政的な問題を抱えている会社になりかわって実現させようと、立ち上がったのが夢列車プロジェクト実行委員会です。
また、このプロジェクトは、寄付を募って車両を購入することだけが目的ではなく、新しい車両のコンセプトやデザインなどを多くの人たちが語り合うことによって、それぞれの人が内陸線を自分のものとして認識し、地域の未来のビジョンを描くことをもう一つの目的として掲げています。
決起集会に先立って行われた基調講演では、実行委員長で直木賞作家の西木正明さん(仙北市出身)が「夢列車プロジェクトの社会的意義について」と題して講演しました。
決起集会では、西木実行委員長が「現在もそうだが、将来も私どもの子孫がこの地域でつつがなく生活していけるようにするためにも内陸線は絶対に必要です。何が何でもつぶすわけにはいかない。内陸線が無くなった時の状況を考えるとぞっとします。観光路線として、生活路線として、3.11の時みたいに、太平洋側の鉄道が寸断された状況になった時、物資運搬のバイパスにもなり得るということも考えられますので、皆さんの力を拝借して、ぜひとも、これから先、末永く残るような状態にしたい」とあいさつしました。
このあと、支援団体事業紹介や夢列車プロジェクトの事業概要、寄付・募金、商品券などについての説明が行われました。寄付の募集期間は、平成29年6月5日までの2年間となっています。寄付は、郵便振り込みや秋田内陸線夢列車プロジェクトのホームページ(https://www.facebook.com/yumeressya)からもクレジットカード決済で寄付できます。
個人からの1万円以上の寄付に対しては、お礼状と寄付証明書、応援団員証とともに、秋田内陸線沿線の協力店と同プロジェクトのウェブショップで使用できる商品券が贈呈されます。この商品券は、米1合が入っているカード状のもので、デザインは切符をイメージしています。米は内陸線沿線でとれた、あきたこまちを使用しています。
また、企業・団体からの10万円以上の寄付に対しては、寄付合計100万円を一つの単位として、企業・団体名を入れたテレビCMを県内の民放テレビで放映するなどの特典が用意されています。
つづいて、秋田内陸縦貫鉄道株式会社の佐々木琢郎社長が「内陸線を存続させたいという皆さんの熱い思いに応えるため、社員一丸となって経営目標を達成し、一つ一つ課題の克服に取り組みます」とあいさつしました。最後に、出席者全員で「がんばろう」を三唱し、閉会しました。
※「秋田内陸線 夢列車プロジェクト」についてのお問い合わせは、プロジェクト事務局(電話:080-8216-5759)まで。