2025年12月24日
コンテンツ番号19802
今年一年を振り返って
(2025年12月24日)
![津谷市長 [347KB]](/uploads/public/archive_0000019802_00/%EF%BC%88%E7%B7%A8%E9%9B%86%EF%BC%89%E2%97%8BDSC_1602.jpg)
令和7年12月の津谷市長の記者会見が、12月24日(水曜日)に市役所本庁舎で行われました。
津谷市長の会見概要は次のとおりです。
- 今年一年を振り返って
- 森吉山の国定公園化に向けた知事要望について
- 森吉山阿仁スキー場「樹氷観賞」および冬季オーバーツーリズム対策について
- 「物価高対応子育て応援手当」および「灯油購入費助成事業」について
1.今年一年を振り返って
今回の記者会見が年内最後となりますので、はじめに一年を振り返っての所感を申し上げます。
まず、本年は多くの皆様から温かいご支援を賜り、5期目の市政運営を担わせていただくこととなりました。「人が集まる!活気あふれる北秋田づくり」を大きな柱に掲げ、市民の皆様の期待と信頼にお応えすべく、市政の舵取りにあたる責任の重さを日々実感しながら、全力で取り組んでまいりました。
夏に発生した4年連続となる大雨災害では、応急対応から一日も早い復旧に向けて、関係機関と連携しながら迅速に対応してまいりましたが、年々激しさを増す自然災害を前に、防災・減災対策の重要性を改めて強く認識したところであります。
9月には消防阿仁分署の新庁舎が開署しました。広大な市域を支え、地域の安全・安心を担う拠点であり、市民の皆様と日頃からの備えや地域の支え合いの大切さを共有しながら、今後も災害に強いまちづくりを進めてまいります。
また、秋にはクマの出没が相次ぎ、市民生活に大きな不安が広がりました。市民の皆様への注意喚起に加え、捕獲の強化や緩衝帯の整備などの具体的な対策を、関係機関や地域の方々と連携して進めてまいりました。これらの対応にあたり、自衛隊の皆様には、クマ檻の設置や運搬等にご尽力いただき、現地対応を進めるうえで大きな力となりました。改めて、この場をお借りして関係の皆様に感謝申し上げます。
観光振興において、10月に実施した市単独での台湾トップセールスでは、内陸線をはじめとする本市の魅力が着実に認知されていることを実感いたしました。
また、大館能代空港では、東京便の一日三往復運航の延長が決定し、利用者数も過去最多を更新するなど、交流人口拡大に向けた追い風となっています。
「道の駅たかのす」につきましては、交流と賑わいを生み出す観光・地域振興の拠点として、本年よりリニューアル事業の基本設計に着手し、来年からはいよいよ事業が本格的に動き出します。今後も、本市の特色を最大限に生かしながら、地域の活力と魅力のさらなる向上に向け、着実に取り組んでまいります。
ふるさと納税につきましては、過去最高額を更新し、20億円に迫る見込みとなっております。全国各地の多くの皆様の温かいご支援に、心から感謝を申し上げます。
一方で、物価高騰や人口減少、労働力不足といった職場環境や地域経済を取り巻く課題は、依然として厳しさを増しています。
市民病院におきましても、分娩受け入れの中止など、医療体制の維持が困難になってきている現状が明らかとなった1年でもありました。
そのような中、市民生活への影響を少しでも和らげ、地域経済の活性化にもつなげるため、2度にわたりプレミアム付き商品券を発行いたしました。その結果、6億円を超える市内消費が生まれ、事業者の皆様から一定の効果があったとの声をいただくとともに、市民生活の一助になったものと受け止めております。
令和7年度で最終年度を迎える『第2次北秋田市総合計画』につきましては、その達成状況を検証しつつ、令和8年度から始まる『第3次北秋田市総合計画』において、これまでの取組をしっかりと継承・発展させ、市民の皆様とともに将来を見据えたまちづくりを進めてまいります。
さて、令和8年は、干支の「午」が象徴する前進の年であると同時に、市民の皆様の命と暮らし、そして地域の基盤をしっかりと支え、守り抜く姿勢を大切にする一年にしたいと考えております。引き続き、皆様の温かいご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
2.森吉山の国定公園化に向けた知事要望について
皆様ご承知のとおり、環境省が実施した「八幡平を含む国立・国定公園の新規指定・大規模拡張候補地調査」において、森吉山周辺については、「新たな国定公園として指定する資質がある」との評価が示されました。
これを受け、市といたしましては、森吉山の国定公園化の早期実現に向けて取り組んでいるところであります。その一環として、昨日、秋田県庁を訪問し、鈴木知事に対し、環境大臣への国定公園指定の申出を早期に行っていただくよう要望いたしました。要望に対し、鈴木知事からは「前向きに力を合わせて頑張っていきたい」といったお話をいただき、私といたしましても、森吉山の国定公園化に向けた取組が着実に前進していることを実感し、大変心強く感じたところであります。
今後は、これまで以上に国や県に対する働きかけを行いながら、森吉山の国定公園指定の実現を目指してまいります。市民の皆様におかれましても、本取組の趣旨をご理解いただき、引き続きご協力を賜りますようお願いいたします。
3.森吉山阿仁スキー場「樹氷観賞」および冬季オーバーツーリズム対策について
「日本三大樹氷観賞地」として知られている森吉山の樹氷観賞が、年明けの1月7日(水曜日)からスタートいたします。3月5日(木曜日)までの期間中は、樹氷案内人を毎日配置することとしており、訪れる皆様には、迫力あるスノーモンスターを間近でお楽しみいただきたいと考えております。
また、今シーズンも、台湾からの団体ツアーをはじめ、すでに多くのご予約をいただいており、特に週末にはスキー場駐車場の混雑が予想されております。こうした状況を踏まえ、市では、観光庁の補助事業を活用し、来場者の混雑緩和と安全確保に向けた対策を講じることとしております。具体的には、樹氷観賞期間中に混雑が見込まれる、1月10日(土曜日)から 2月15日(日曜日)までの土日祝日、計14日間において、主にマイカーで来場される樹氷観賞客を対象に、阿仁合地区の臨時駐車場から阿仁スキー場までの無料シャトルバスを運行いたします。あわせて、スキー場のライブカメラによる混雑状況の可視化や、繁忙期における駐車場誘導員の配置などに取り組み、混雑のピーク緩和と来場者の安全な誘導につなげてまいります。
森吉山阿仁スキー場は、県内屈指の降雪量とパウダースノーが自慢のスキー場であります。樹氷観賞はもとより、スキーやスノーボードを目的に、今シーズンも多くの皆様にお越しいただけることを期待しております。国内外に向けた情報発信につきましても、引き続き皆様のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
4.「物価高対応子育て応援手当」および「灯油購入費助成事業」について
国の物価高対策を活用した、市民生活への支援について申し上げます。
まず、子育て世帯への支援であります。市では、国の制度を活用し、令和7年9月分の児童手当を受給している子育て世帯を対象に、9月に出生したお子さんを含め、対象児童1人につき2万円の「物価高対応子育て応援手当」を支給いたします。市が児童手当を支給している方につきましては、申請は不要で、令和8年1月中旬以降、支給に関する通知をお送りいたします。また、令和7年10月1日から令和8年3月31日までに出生したお子さんの児童手当を受給される方なども、本手当の対象となります。制度の詳細につきましては、広報きたあきた、市ホームページ、市公式LINEなどを通じて、順次お知らせしてまいります。
続いて、全世帯を対象とした支援についてです。市では、国の「重点支援地方交付金」を活用し、灯油購入費助成事業を実施いたします。この事業は、令和7年12月1日現在において北秋田市に住民登録がある世帯の世帯主を対象に、灯油購入費の一部として、1世帯あたり1万4千円を給付するものです。ただし、介護保険施設や障害者支援施設などに入所されている方は対象外となります。対象となる世帯には、1月上旬までに「支給のお知らせ」を送付いたします。詳細につきましては、市広報1月号や市ホームページに掲載いたしますので、ご確認ください。
市といたしましては、物価高の影響を受ける市民の皆様の暮らしに寄り添いながら、必要な支援に取り組んでまいります。
