2025年08月01日
コンテンツ番号19139
一人ひとりの個性を伸ばす教育活動を展開
(2025年8月1日)
教育委員会高齢者叙勲伝達式が、8月1日(金曜日)市役所第二庁舎で行われ、瑞宝双光章を受章した伊藤克男さんと五十嵐筧一(けんいち)さんに、佐藤教育長から勲記と勲章が伝達されました。
高齢者叙勲は、公共のために貢献された各界の功労者のうち、春秋叙勲で勲章を授与されていない方で、88歳に達した方に授与されます。
伊藤さんは、昭和33年、北海道河東郡鹿追村立笹川小学校教諭として採用され、中川郡池田町立池田中学校を経て、昭和41年、秋田県北秋田郡森吉町立前田中学校教諭として採用、同町立森吉中学校、同郡鷹巣町立鷹巣中学校、同郡阿仁町立第一中学校に勤務しました。平成2年、同町立根子小学校教頭を務めた後、平成5年に鷹巣町立西小学校長に昇任しました。学習指導においては、平成6、7年度に鷹巣阿仁部研究推進委嘱を受け「自分の思いを豊かに表現できる子どもの育成」を研究テーマに国語科の研究・実践に取り組み、学習過程においては、興味・関心を引き出す学習活動や自分の考えを出し合いお互いに磨き合う場の設定、共感的・支援する立場に立った評価の工夫などの視点から、授業改善を図りました。
また、地域と連携したふるさと教育の推進や、米作り、野菜作りなどの地域と触れ合う活動、駒踊りや太鼓クラブなど地域の歴史や文化に触れる活動、そのほかリサイクル活動などの環境保全活動など、広く社会の発展に尽くそうとする態度の育成に努めました。さらに、たくましい体と気力のある児童の育成のために、全校で運動に取り組む「太陽の時間」を設定するなど、児童個々のみならず、親子でのトレーニングも推奨しました。
五十嵐さんは、昭和35年、秋田県北秋田郡合川町立合川西小学校講師として採用された後、昭和36年、同校教諭に採用され、同郡鷹巣町立鷹巣中学校、同町立栄小学校、同町立南小学校、同郡森吉町立浦田小学校、同町立米内沢小学校に勤務しました。平成元年、同郡鷹巣町立鷹巣南中学校教頭に昇任し、同町立鷹巣中学校教頭を経て、平成4年、同郡上小阿仁村立沖田面小学校長に昇任し、森吉町立森吉中学校長を歴任しました。過疎化が進む村の学校には活気が必要だと考え、一人一人の児童を大切にする教育活動を展開しました。授業では、挨拶や返事、発表時の声の大きさ、友達の発表への反応などの学習規律を徹底し、挨拶習慣の定着に向けて、学校までの通りを「挨拶ロード」とし、地域の方々と積極的に挨拶を交わす場を意図的に設置することで、実践力を高めました。
また、子どもたちの郷土への関心を高めるために、ふるさと教育や、前田和太鼓を始めとする伝統芸能の継承活動などにも精力的に取り組み、社会科見学や地元の職場訪問、職場体験などの地域と連携した学習も展開しました。さらに、中学校1年生の学校への不適応を解消するために、次年度の新入生を対象にした体験入学を新たに取り入れ、6年生児童と保護者の不安の軽減にも尽力されました。
伝達にあたり、佐藤教育長はお二人の経歴や功績などを紹介しながら「この度の叙勲のお沙汰は、両先生の長年のご尽力が実を結んだものである。お二人のご功績を紐解きながら、教育に対する熱い思いを感じるとともに、私ども後輩は、襟を正して臨まなければならないと、気持ちを新たにしている。今後も健康には十分留意して、いつまでもお元気でお過ごしくださるとともに、私どもへの変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。この度の叙勲の栄、誠におめでとうございます」などとお祝いの言葉を述べました。
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お祝いの言葉を述べる佐藤教育長 -
勲記を受け取る伊藤さん -
勲記を受け取る五十嵐さん