津谷市長の所信表明のほか条例改正・補正予算、教育委員の任命などが行われる
(2025年4月23日)
![臨時会2 [426KB]](/uploads/public/archive_0000018659_00/%EF%BC%88%E7%B7%A8%E9%9B%86%EF%BC%89DSC_4932.jpg)
令和7年北秋田市議会第1回臨時会が4月23日(水曜日)に議事堂で開かれました。
今臨時会には、専決処分の承認を求める令和6年度補正予算案などの承認4件、同じく条例の一部を改正する条例案2件のほか、条例案1件、令和7年度一般会計補正予算案1件、北秋田市教育委員会委員の任命など同意6件の計14件が上程され、すべての議案等が原案のとおり承認、可決、同意されました。
また、この度の市議会議員補欠選挙で当選された木村謙一議員、松橋史尚議員が新たに加わったことから、議席の一部変更と常任委員会委員の選任が行われ、木村議員は市民福祉常任委員会、松橋(史)議員は産業建設常任委員会の委員にそれぞれ選任されました。
津谷市長の所信表明
本日ここに、令和7年北秋田市議会第1回臨時会が開催されるにあたり、今後の市政運営について所信を述べる機会をいただき、議長はじめ議員の皆様に厚く御礼申し上げます。
私は、この度の市長選挙におきまして、多くの市民の皆様から温かいご支援をいただき、5期目の市政を担わせていただくこととなりました。今回の選挙結果につきましては、4期16年の市政運営において、財政健全化をはじめ、地域医療体制の構築、森吉山阿仁スキー場の存続、出産・子育て支援、新型コロナウイルスや3年連続の豪雨災害への対応など、様々な課題に対し、市民の声に耳を傾けながら一つ一つ真剣に取り組んできたことに対する評価と、今後の4年間、これまでの経験を生かし、さまざまな課題を解決して、次世代に希望の持てる北秋田市を引き継げるようリーダーシップを発揮せよとの期待をいただいたものと受け止めております。改めて、責任の重さに身の引き締まる思いであり、虻川候補者に投票された方々を含めすべての市民の皆様の期待と信頼に応えるべく、全身全霊で取り組んでまいります。
また、この度の市議会議員補欠選挙で当選されました木村謙一議員、松橋史尚議員に心よりお祝い申し上げますとともに、市政発展へのご活躍とご協力をお願い申し上げます。
本市を取り巻く社会経済環境は、人口減少・少子高齢化の進展、長引く物価高騰、自然災害の増加・激甚化やデジタル技術の急速な進歩などに加え、米国におけるトランプ政権の発足により、先行きの不透明感が更に増しておりますが、時代の変化をしっかり捉え、市民ニーズを的確に把握し、迅速かつ柔軟に対応していかなければなりません。
市政の最大の課題は、人口減少と少子高齢化対策であります。人口減少下において、市民が豊かで安全・安心に暮らし、発展できるまちをどのようにつくるか、これが私に課せられた最大の使命であります。本市は大館能代空港や高速道路、JRや秋田内陸縦貫鉄道など高速交通体系が整う交通の要所であり、かつ、誇れる豊かな自然や歴史と文化があります。5期目の市政運営においては、こうした本市が持つ資源を最大限に活用し、地域に人を呼び込み、経済を活性化させ、稼げる力を創り出すことに力を入れてまいります。地域産業が元気になり雇用が拡大することで若い世代の定着やふるさと回帰等につながっていきます。中心市街地の活性化や物価高騰対策、社会生活の基盤となる環境の強化も図ってまいります。こうした決意のもと、「人が集まる、活気あふれる北秋田市」の実現を目指し、次の8つの項目を重点的に取り組んでまいります。
第1に「産業振興による仕事づくり、稼ぐ地域づくり」です。
企業誘致や既存企業に対し、後継者育成・事業承継・ICT化・外国人材受入などの支援を行ってまいります。農林業においては、農家規模に応じた経営基盤の強化と省力化、ICT等の導入によるスマート農業を推進するほか、森林整備と北秋田市の木材の活用を促進してまいります。森吉山エリアの「国立・国定公園化」については、国県と連携し、早期実現に取り組むとともに、新たな雇用拡充と産業振興を図ってまいります。また、市と民間でオール北秋田の観光地域づくり法人(DMO)を立ち上げ、観光や地場産品の開発と売り込みを支援してまいります。
第2に「少子化対策・子育て支援の充実」です。
学校給食費を無償化します。また、こども家庭センターを設置し、妊娠段階からのきめ細かい相談支援体制を強化するとともに、「出産まるっと応援事業」による安全・安心な出産支援、アプリを利用した訪問相談や健診等を実施するほか、子育て環境を充実して市民や地域、事業者が協働で取り組む支援意識の醸成を図ります。その他、結婚コーディネーターによる出会いの創出やSNS、オンラインによる結婚相談の充実、競技スポーツ向上のための団体競技への支援やスポーツの多様化に向けた施設整備及び指導員の育成、本市の恵まれた交通インフラを活かした若者定着やグローバルな人材育成を図るための大学との連携・交流などの環境整備を進めてまいります。
第3に「高齢者も元気なまちづくり」です。
高齢者の在宅生活支援と社会参加や健康づくり、介護予防を強化してまいります。地域包括ケアシステムの機能強化やテクノロジーシステムを活用した健康管理の推進、一人暮らしでも安心して暮らせるための食の提供や安全確認に取り組んでまいります。また、高齢者が住み慣れた地域で健康で元気に暮らすことができるように、公園等への健康器具の設置など環境整備を進めるほか、生活環境の改善として、除排雪ネットワークを構築し、丁寧な除排雪を行ってまいります。
第4に「新たな人の流れをつくる移住・定住策の強化」です。
総合アウトドア企業モンベルとの連携によるアウトドアグランドデザインを構築し、交流人口の拡大を図るとともに、受け入れ環境の基盤となる交通インフラ整備やビジネスまたはリゾートホテル誘致の促進に取り組んでまいります。スケートボードなどのアーバンスポーツを楽しむ施設として、平時の際に練習場とすることができる防災避難施設等の整備に取り組んでまいります。また、市内業者に対し、キャッシュレス化への助成を行い、地元での消費拡大を推進してまいります。
第5に「安全・安心なコミュニティの推進・確立」です。
地域と行政の連携によるヤングケアラーの把握と子ども食堂への支援を行うとともに、障がいのある子どもの健全な育成と障がいのある方の社会参加を促進するため、地域で支える施策の充実を図ってまいります。自治会等を中心とした地域活動がスムーズに行えるための地域再編計画に取り組むほか、危険空き家対策の強化やごみの減量化を図り、環境にやさしい地域づくりを推進してまいります。市民生活をより良いものへ変えていくため、スマホ教室を開催し、行政手続きの利便性向上を図るなど自治体DXを推進するとともに、交通弱者救済に向けて、循環バス路線の再編やライドシェアの取り組みなど公共交通の利便性向上を強力に進めてまいります。その他、物価高騰対策や森吉公民館の改築、北秋田市民病院の存続と市内医療機関・二次医療機関との連携強化に取り組んでまいります。
第6に「災害に強いまちづくり」です。
災害はいつ起こるか分かりません。市民生活の安全・安心の確保に向け、防災減災への取り組みを強化する必要があります。自主防災組織の結成を促進するとともに、災害関連死を防ぐため、避難所の環境改善を進めてまいります。また、地域防災体制の充実を図るため、防災士育成のための支援を行うほか、これまでの災害地域分析を行い、予想される災害への地域に沿った防災マニュアルを作成してまいります。その他、住宅の耐震化・防炎構造化へのリフォーム支援やライフラインを維持するための官民を超えた連携、有害鳥獣対策として、猟銃購入や電気柵費用の助成などの取り組みを強化してまいります。
第7に「SDGSsに基づく『地方創生』の推進」です。
市の最上位計画である総合計画や総合戦略の各施策と関連付けを行い取り組んでまいります。温室効果ガスの排出を削減し、カーボンニュートラルの実現を目指すため、豊かな地域資源である森林を活かす取り組みを積極的に進めてまいります。また、太陽光や地熱、小水力発電など脱炭素社会へ向けた再生エネルギーの研究を推進し、企業誘致に取り組むとともに、高齢者の働きがいや就業機会の創出、小規模農業者を支援し、持続可能な農業の促進に取り組んでまいります。その他、「国立・国定公園化」候補地である森吉山エリアの自然保護と環境保全、次代を担う子どもたちがふるさと北秋田市に誇りと愛着をもてるよう、北秋田市の知名度向上に取り組むとともに、地域の伝統文化・芸能・芸術を次世代へ継承していくため、関係者と連携し、市民が地域文化に親しむ機会の充実を図ってまいります。
第8に「行財政改革の推進」です。