2025年02月16日
コンテンツ番号18412
五穀豊穣と無病息災を願い「かまくらのごんごろう」を叫ぶ
(2025年2月16日)
七日市地区の葛黒集落に伝わる小正月行事の市指定文化財「葛黒火まつりかまくら」(葛黒火まつりかまくら保存会・おさるべ元気くらぶ主催)が2月16日(日曜日)に同集落で行われ、地域住民や地域の子どもたちが赤々と燃え盛るご神木に向かって「おーい、かまくらの権五郎!」と叫び、五穀豊穣と無病息災を祈願しました。
この行事は、当日、高さ13メートルほどの木を切り出したあと、稲わらや豆がらを巻きつけ、雪が覆う田んぼへ地域住民や参加者が協力して起ち上げ、火を放ち、無病息災や五穀豊穣を祈願するもので、燃え盛るご神木のまわりで子どもたちが「おーい、かまくらの権五郎!」と叫んで厄払いを行います。この祭りは、今から300年ほど前に始まったと言われ、葛黒では代々小正月行事として旧暦1月14日の夜に行われていました。ご神木に巻きつける稲わらが不足したことなどから、平成11年に行われたのを最後に一度は途絶えてしまった行事でしたが、平成26年に15年ぶりに復活して今年で12年目を迎えています。
この日の会場では、点火儀式の前に、「かまくらのごんごろう~!」と叫ぶ声の大きさを競う大会「第5回大声ごんごろうコンテスト」が行われたほか、葛黒産の孟宗竹で作られた竹あかり展示(米内沢小学校児童などの制作)やミニかまくらも灯されました。
点火儀式の前の開会セレモニーでは、佐藤一博葛黒火まつりかまくら保存会会長が「昨年は雪不足により開催中止となったが、今年は天候にも恵まれ無事に開催できることを嬉しく思う。これから点火儀式を行い、皆さんと盛大にお祝いしたい」などとあいさつしました。
続いて、来賓を代表して津谷市長が「今年は天候にも恵まれ、山からのご神木の切り出しも順調に進み立派に立ち上がっている。保存会や自治会、おさるべ元気くらぶの皆さまの温かいご協力とご尽力に感謝を申し上げる。この『火まつりかまくら』を通じて、いつまでもこの地域が発展し続けるように願っている」などとお祝いのことばを述べました。
会場内では軽食フードコーナーのほかに販売コーナーも設けられ、葛黒に伝わる昔話「かまくらのごんごろう」をテーマにした絵本「かまくらのごんごろう」、特製クリアファイルなどの「火まつりグッズ」なども販売されました。