2024年03月21日
コンテンツ番号17092
149年の歴史を引き継ぎ、明るい未来を切り拓く
(2024年3月21日)
今年度末で閉校となる北秋田市立「前田小学校」(成田彦智校長)の閉校式が3月21日(木曜日)に同校体育館で行われ、在校生と保護者、教職員、卒業生や地域住民などが出席。同校は149年の歴史に幕を閉じ、新年度から統合となる「米内沢小学校」に歴史を引き継いでいくことを誓いました。
同校は、明治8年に同地区の宝泉寺に開校以来、移転や校名の改称などを経て、昭和22年から「前田小学校」として開校。昭和38年には、当時では珍しい円形の校舎として新築し、現在の校舎は平成17年の合併後に校舎の老朽化に伴い平成18年に新築されたもので、卒業生の数は今年度末で8,939人となります。開校から149年の長い歴史に幕を下ろし、令和6年度から北秋田市立「米内沢小学校」と統合することになります。
閉校式では、はじめに国歌と市民歌を会場全員で斉唱したあと、津谷市長が「本校は明治8年の創立以来、149年にわたりこの地域の学校として親しまれてきた。心のよりどころであった本校が幕を下ろすことになり、多くの方々のご支援とご尽力に深く感謝を申し上げるとともに敬意を表するものである。本校は地域の人々とのつながりが深く、この恵まれた環境の中で、子どもたちの豊かな心を育んできた。そして、運動面や文化面でも活躍されてきた。この学び舎で培ってきた力を米内沢小学校においても大いに発揮し、新たな礎を築き上げてくれることを確信している。これまで長い年月をかけて築き上げた本校の伝統に、改めて思いを馳せるとともに、米内沢小学校での子どもたちの活躍を心から祈念する」などと式辞を述べました。
次に、来賓を代表して北秋田市議会の堀部 壽議長が「前田小学校は開校以来、教職員はもとより、保護者と地域の皆さまの熱心な活動により、多くの子どもたちが勉強やスポーツに励み、数々の輝かしい栄光を刻みながら歴史を築き上げてきた。このたびの卒業生を最後に、149年の輝かしい歴史に幕を下ろすことになった。これまで前田小学校を支えてこられた関係者の皆さまに心から感謝を申し上げるとともに、深く敬意を表したい。149年という長きにわたり培われた前田小学校の歴史と思いは、これからも引き継がれていくものと確信している。皆さまには、今後もさらなるご支援とご協力をお願いする。子どもたちは、今後も米内沢小学校で楽しい学校生活を送ってくれることを願っている」などとあいさつしました。
続いて、児童を代表して岸野温仁さん(6年)が「本日まで、149年の長い歴史と伝統を積み重ねてきた前田小学校は、4月から米内沢小学校と統合になるが、私は、地域の人たちの優しさと、美しい自然に囲まれている前田小学校を誇りに思っている。この学校には、まだまだたくさんの宝物がある。閉校してしまうことはさびしいが、私たちはこの宝物を大切にしていきたい。今後は、米内沢小学校や森吉中学校の友達とこの宝物を広げたり、新しい宝物を見つけられるよう頑張りたい。149年間、前田小学校ありがとう」などとあいさつしました。
このあと、成田校長から津谷市長に校旗の返納が行われ、成田校長は今年度の学校行事などにも触れながら「これまで、前田小学校と子どもたちは、豊かな自然の中で地域の方々とのふれあいを通して、ふるさとの良さを学んだり、感じたりする活動に取り組んできた。子どもたちが学んだことを地域に発信し、地域の皆さまの笑顔や励ましが子どもたちを育ててくれている。こうして、前田小学校は149年間、地域の学校として歩んできた。子どもたちは、今まさにスタートラインに立ち、4月から新たな環境となる。地域の方々の子どもたちへの変わらぬご支援をお願いし、これからも子どもたちとともに、地域とともに明るい未来を切り拓いていくことを約束する」などと謝辞を述べ、最後に校歌斉唱で閉校式を閉じました。
また、閉校式終了後には記念碑の除幕式が同校グラウンドで行われ、新たに建立された記念碑が出席者にお披露目されました。
除幕式では、同校閉校記念事業実行委員会の庄司満久実行委員長が「閉校が決まり、手探り状態で進めてきた事業だったが、皆さまのご協力をいただき今日を迎えることができた。また、この記念碑を設立するにあたり多くの課題もあったが、多くの皆さまから支援を得て実現することができたことに感謝を申し上げる。この愛情がこもった記念碑の中には、未来に向けたタイムカプセルも埋め込まれ、20年後に開封する予定となっている。私は、開封するまで見守り導きたい。歴史の幕引きの今日、新たな幕開けは輝かしいものであると祈っている」などとあいさつ。
続いて、佐藤昭洋教育長が「学校創立以来、地域とともに育ってきた学校であることを実感し、教育委員会としても感謝の気持ちでいっぱいである。皆さまの前田小学校に対する熱い思いを感じて胸が熱くなった。前田小学校は閉校となったが、これまで歩んできた歴史を、このようにたくさんの皆さまの思いで残すことができた。子どもたちは、皆さまの思いをしっかりと受け止め、郷土の誇りを胸に統合校でもしっかり学んでくれると信じている」などとお祝いの言葉を述べました。
このあと、関係者により記念碑の除幕が行われ、児童によりタイムカプセルが記念碑に埋め込まれました。
-
式辞を述べる津谷市長 -
来賓を代表してあいさつする堀部議長 -
児童を代表してあいさつする岸野さん(6年) -
成田校長から津谷市長に校旗の返納 -
謝辞を述べる成田校長 -
あいさつする庄司閉校記念事業実行委員長 -
あいさつする佐藤教育長 -
「前田小学校」記念碑