2024年01月26日
コンテンツ番号16846
孤高のリアリズム ~ 北秋田市ゆかりの洋画家を知る ~
(2024年1月26日)
北秋田市ゆかりの洋画家「戸嶋靖昌」(1934-2006)の生誕90年ふるさと展が、1月26日(金曜日)から2月13日(火曜日)まで文化会館で開催されています。
戸嶋靖昌は、昭和9年に栃木県塩谷郡船生村(現在の塩谷町)に生まれ、昭和14年に父の死去により父の実家のある坊沢村(現在の北秋田市坊沢)に移り、ここで育ちました。代々坊沢村長を務めるなどの名家で、坊沢永安寺の門前にあり、通称「角の家」と呼ばれていました。
昭和27年に大館鳳鳴高校(4期)を卒業。在学中は美術部に在籍し、顧問の栗盛大地や画家の伊藤彌太から指導を受けています。
昭和28年に武蔵野美術学校西洋画科へ進学。彫刻科への転入を経て昭和33年卒業。在学中は麻生三郎(洋画家)、山口長男(洋画家・抽象画)らの教えを受けました。昭和34年より同校の彫刻科助手を務め、昭和42年に退任。以後は、油絵の製作を中心に活動しました。この時期に、終生にわたり親交のあった銀座清澄画廊の廊主・田中孝一と知り合っています。
昭和49年に40歳でスペインへ渡り、平成12年に帰国するまでの26年間、グラナダを中心に作品制作に取り組みました。
帰国後は、東京都稲城市の自宅にアトリエを構えて製作活動し、平成14年に執行草舟(バイオテック株式会社社長)と出会い、その後援を受けてバイオテック社屋のアトリエにて製作を続けましたが、平成18年7月に72歳で病没しました。墓所は北秋田市の坊沢「永安寺」にあります。