2023年08月14日
コンテンツ番号16253
伝統行事を進化させながら残していく
(2023年8月14日)
第51回合川まと火と第42回合川ふるさとまつり(合川まと火・合川ふるさとまつり実行委員会)が8月14日(日曜日)に合川橋付近と合川市民健康広場で行われ、多くの市民や帰省客などがふるさとの夏の夜を楽しみました。
「まと火」は奈良時代から行われていたとの記録もあり、灯明は煩悩の闇を照らす仏の知恵にたとえられ、仏前に灯すことで香をたいたり花を献じたりすることや、功徳のある懺悔、滅罪となるものとされています。
この合川地区では、古くから下小阿仁地域を中心に、春彼岸の中日の伝統行事として墓地に明かりを灯し、また、山の尾根や沢づたい、川原にたいまつを灯して先祖の霊を我が家に迎えてもてなし、その供養ととともに豊年満作と家内安全を祈ってきたものといわれています。以降、この「まと火」はさらに継承発展され、人々がふるさとに帰省するお盆の14日夜に阿仁川堤防に明かりを灯して、先祖の供養と郷土愛を育む伝統行事として行われています。「まと火」に使用するダンポは地域内の各世帯で1個ずつ作られ、地元の合川中学校生徒も参加して堤防に約1.2キロメートル設置し点火されます。
この日のイベントでは、歌うま選手権(カラオケ大会)、ビートファイターAce(ヒーローショー)、呼太鼓、通り踊りで開幕となりました。
開会セレモニーでは、金森勝三実行委員長が「このように皆さんに喜んでいただき、楽しんでいただけることは最高に幸せなことである。そして、故郷に帰ってきた方々が一緒に楽しんでいただこうとする催しである。今夜のために準備してきているため、存分に楽しんでほしい」などとあいさつ。
次に、来賓を代表して津谷市長が「こうしてふるさとに帰省された方々が、そして、地元の方々など大勢の皆さまが楽しんでいる様子を見て、いつにもましてこの会場に来られていると感じている。このお盆の供養ということで、まと火を51回も続けていただいている保存会をはじめ、多くの皆さまのご尽力に敬意と感謝を申し上げる。この合川まと火とふるさとまつりは大変な歴史があるが、合川地区の素晴らしい歴史と文化だと思っている。このような行事はなかなかないものと思う。また、その時々によって進化をしながら続けている。市もこの地域の皆さまと一緒になって盛り上げていきたい。限られた時間ではあるが、この夏の1日を大いに楽しみましょう」などとお祝いの言葉を述べました。
この後、メイン会場の合川市民健康広場では、歌うま選手権(カラオケ大会)、俳句コンテスト、フォトコンテストの表彰式や、合川太鼓保存会による郷土芸能合川太鼓が披露されたほか、まと火点火式が行われ、堤防が会場となる合川まと火では、合川橋を挟んで約1.2キロメートルにわたり火が灯され幻想的な世界が広がりました。
また、点灯後も合川太鼓、アスパラダイスオーケストラの皆さんによる演奏が行われ、お盆の合川地区の夜を盛り上げました。