2023年04月06日
コンテンツ番号15720
9学年の縦のつながりを活かし特色ある教育活動の展開へ
(2023年4月6日)
阿仁合小学校、大阿仁小学校、そして阿仁中学校の3校の統合により誕生した「義務教育学校阿仁学園」の開校式が4月6日(木曜日)に旧阿仁中学校体育館で行われ、多くの関係者で開校を祝いました。
今年度の義務教育学校阿仁学園は、小学生の1~6年生(36人)を前期課程、中学生の7~9年生(26人)を後期課程として、前期課程が旧大阿仁小学校、後期課程が旧阿仁中学校を使用し、令和6年度から改修工事した旧阿仁合小学校の校舎を全校で使用することになります。
今年度の後期課程校舎(旧阿仁中学校)の体育館で行われた開校式では、全員で国歌と市民歌斉唱のあとに、津谷永光市長から小林陽介校長に校旗が授与され、会場から大きな拍手が送られました。
このあと、津谷市長が「去る3月31日をもって、阿仁合小学校、大阿仁小学校、阿仁中学校の3校がそれぞれの長い歴史と伝統に幕を閉じ、本日、阿仁学園として新たに出発することになった。これも地域の皆さまの温かいご理解とご協力によるものであり、改めて感謝と敬意を申し上げる。これから全校児童62人の元気な学校生活を過ごす姿を想像すると、心が躍る気持ちでいっぱい。たくさんの仲間と一緒に、それぞれの学校で身に着けた力を合わせて、阿仁学園の新たな歴史のページを作ってほしいと心から願っている。この阿仁学園が、豊かな地域の自然と心温かい地域の人々の愛情のもと、次の世代を担う子どもたちを健やかに育て、新たな歴史と伝統の礎となっていくことを心から祈念する」などと式辞を述べました。
次に、来賓を代表して、北秋田市議会から堀部壽議長が「本市は児童数の急激な減少により、学校統合による教育の再編を余儀なくされており、この地域においても3校が閉校となった。そして、このたび義務教育学校阿仁学園としてスタートすることになった。この義務教育学校は、1年生から9年生まで同じ学校で学ぶことで幅広い世代間での交流のため、あこがれや思いやりなどの精神的、社会的成長ができるものと期待されている。同じ校舎での学びは来年度からとなるが、子どもたちには後輩を思いやる心、先輩を目標に努力する心を育んでもらいたい。この阿仁学園が、良いモデルケースとなりますよう、これまでと変わらぬご協力をお願いする。また、この阿仁学園で学ぶ子どもたちが、将来、この地域を支える人材へと成長されるよう、皆さんで一緒に育ててほしい。3校それぞれの歴史と伝統を引き継ぎ、地域を象徴する希望の持てる学び舎となるよう期待する」などと祝辞を述べました。
続いて、校章作者の木村伸さんが紹介され、新しい校章は、阿仁のローマ字読み「ANI」のAを象徴的に表現して3校の「融和」の思いを3つのAに、Aは「森吉山」の意味もあり、森吉山の木々のようにたくましく育ってほしい、阿仁の3校を表すAに一つのチームとして歩んでいくよう学園の「G」「阿仁川」で周りを囲むように配置との説明がありました。
また、生徒を代表して、田口椿生徒会長(9年生)が「阿仁学園としての生活がスタートとなり、新たな門出をみんなで迎えられたことを嬉しく思う。阿仁中学校は、少人数だが、みんなで一つの目標に向かって積極的に取り組んできた。阿仁合小学校は、にぎやかで明るい笑顔を地域に発信してきた。大阿仁小学校は、みんな仲が良く、協力を大切にしてきた。どの学校もそれぞれが持つ素晴らしさがある。どの学校も地域に支えられ、阿仁への愛を育んできた。この3校の素晴らしさが一つになることで、さらに阿仁愛あふれる学校になるはず。1年生から9年生まで一人ひとりが力を合わせ、新しいことに挑戦していきたい。今年度は前期課程と後期課程の2つの校舎に分かれるが、地域に対する思いは変わらない。それぞれが、それぞれの地域で貢献していきたい。阿仁学園生としていきいきと活動することが、私たちの住むふるさと『阿仁』を大切にすることにつながると思う。一人ひとりが輝ける学園、笑顔と可能性があふれる学校、地域に愛される学校を作りましょう。明るい未来に向かって力強く歩んでいくことを誓う」などとあいさつ。
そして、小林校長が前年度に行われた3校の閉校行事などにも触れながら「子どもたち一人ひとりには願いがある。学校は、その願いに応える場である。それは、保護者の願いに応えることでもあり、ふるさとの発展を願う地域の願いに応えることでもある。子どもたちは、これまでもふるさとを思い、あふれる感情を歌や言葉でいきいきと表現してきたが、地域の人たちは温かい笑顔で返してくれた。涙や心に響く言葉を届けてくれた。学校が地域に発信し、地域の笑顔や励ましが子どもたちを育ててくれた。そうして3校は『地域の学校』として歩んできた。だから阿仁の子どもたちは、みんなから愛されている。この子たちなら、ふるさとへの愛と未来への希望を感じる場所を作っていけると確信している。今日から新しい生活が始まるが、ゼロからのスタートではない。これまで積み上げてきた3つの学校の良さを大切にし、9学年という縦のつながりを活かしながら、特色ある教育活動を展開していきたいと考えている。『小さな学校は輝いている』そんな学校を目指して、地域とともにワクワクする学校を目指して力強く歩んでいくことをお誓い申し上げる」などとあいさつしました。
最後に、旧阿仁中学校の校歌の一部を変更した新校歌を全校児童生徒で斉唱し、義務教育学校阿仁学園が目指す「みとせの学び」(み…自ら学ぶ主体性、と…共に高め合う心、せ…精いっぱい)の「み」「と」「せ」のパネルカードを掲げ、阿仁愛あふれる思いを児童生徒たちが力強く誓い合いました。
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開校式が行われた旧阿仁中学校校舎 -
津谷市長から小林校長に校旗を授与 -
式辞を述べる津谷市長 -
祝辞を述べる堀部議長 -
あいさつする生徒会長の田口さん(9年生) -
あいさつする小林校長