2023年03月02日
コンテンツ番号15568
環境にやさしい持続可能なエネルギーとして未来に貢献
(2023年3月2日)
北秋田市にある小又川新発電所(森吉字桐内沢外30国有林1048林班)が、昨年12月23日に秋田県で69年ぶりとなる新水力発電所として三菱マテリアル株式会社が営業運転を開始したことで、3月2日(木曜日)に発電所のお披露目と竣工記念パーティーが市民ふれあいプラザで行われました。
小又川新発電所は、森吉山ダムを中心とした小又川水系の小又川第1、第2および第4発電所の効率的運用による電源増加を目的に建設計画された発電所で、これまで未利用エネルギーとして放出されていた水を効率的に取り込み、小又川水系の発電能力は2,860kW、年間発電量は約13,400MWhの増加となります。
また、同発電所は、森吉山ダム直下の小又川第4発電所の放流口から直接取水し、導水路トンネルにより約8.5Km下流に水を導き、有効落差約90mを確保して10,326kWを発電。発電された電力は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を活用して全量社会に供給します。これにより、河川環境を保全しながら、小又川水系の水力を利用した再生可能エネルギーを長期安定的に供給することで、効率的な水資源の活用が実現可能としています。
同発電所の竣工に伴い、小又川第1、第2発電所は2022年10月に廃止となっています。
同社では、水力発電事業は100年を超える歴史があり、再生可能エネルギーの中でも地域社会に欠かせないベース電源で、今後も環境にやさしい電源として、地域社会に安定した電力を供給し循環型社会の構築に貢献していくとしています。
この日、市民ふれあいプラザで行われた竣工記念パーティーでは、施主となる新井義明三菱マテリアル株式会社執行役常務環境・エネルギー事業カンパニープレジデントが「再生可能エネルギー事業を担う者にとって大変大きな夢であり、10年ほど前より準備を進めてきたが、その間、多くの方々のご理解とご協力を賜りながら実現したものである。秋田県において、1953年の小又川第4発電所が完成して以来、69年ぶりに新発電所が昨年12月23日に営業運転を開始し本日を迎えることができた。運用を開始したことで、太平湖の貴重な水源をエネルギーとして最大限効率的に活用できるようになっている。小又川地域での水力発電事業を22世紀につなげる持続可能な運営体制が整ったものと考えている。国内の再生可能エネルギーを利用促進するにあたり、少しでも貢献し、さらにはこの地域のお役に立てるよう職員一同頑張ってまいりたい」などとあいさつしました。
また、来賓を代表して、地元の津谷市長が「皆さまがお集まりの下で、このように盛大に竣工記念パーティーを迎えられることを心からお喜びと感謝を申し上げる。また、現代社会に欠かすことのできない電力の供給により、私たちの生活基盤の安定に大きく貢献をしていただいているご労苦に敬意と感謝を申し上げる。このたびの新発電所の稼働は、1953年に完成した第4発電所以来、秋田県内において69年ぶりということで、これまで未利用エネルギーとして放出していた水を効果的、効率的に取り込み、小又川水系の発電能力が向上。また、CO2の削減量も40年生のスギ人工林約1,100ha分の吸収量相当の試算と伺っている。水力発電は、今後ますます再生可能エネルギーとして重要な役割を果たすとともに、その需要は高まり、環境にやさしい持続可能なエネルギーとして、日本の未来、北秋田市の未来にも大きく貢献していただくものと思う。これからも水力発電だけではなく、地熱など様々な事業に取り組んでいただければありがたく、心から期待を申し上げる」などと祝辞を述べました。