2022年09月23日
コンテンツ番号14890
自然との共生の可能性をともに考える
(2022年9月23日)
山や森との共生を考える「杜祭り2022 in 北秋田市」(杜祭り実行委員会主催)が9月23日(金曜日)に市民ふれあいプラザで開催されました。
このイベントは、山や森の自然と共生してきたこの地域の人々が、山や森とともに生きていくための今後の在り方や役割を再確認し、後世につないでいくために考えることなどを目的に、初めて開催されました。
開始セレモニーでは、主催者を代表して虻川敬実行委員長が「クラウドファンディングで応援してくださる方々にイベントの趣旨を理解していただき、開催と運営することができたことに感謝を申し上げる。イベントでは、10月から全国でロードショーされるドキュメンタリー映画『木樵 KIKORI』を、全国に先駆けてこの地で開きたいという思いから企画した。私たちが住む北秋田市には無限の森林資源があり、最高の資源で宝物である。そして、無限の可能性を秘めている。山や森を中心とした産業を、時代に即して新たに創出したい、今ある林産業を力強い基幹産業へと発展できないかと思い、考える機会をつくりたいと思ったのが開催のきっかけである。今日は、学びの時間、音楽を楽しむ時間、試写会の時間の3部構成のもりだくさんでお届けしたく、最後まで楽しんでほしい」などとあいさつしました。
次に、来賓を代表して津谷市長が「今日のプログラムを見ても、杜だけに盛りだくさんであり、杜祭りだけにいろんな催しが企画されている。このイベントに参加された皆さまに厚くお礼を申し上げる。北秋田市は、森吉山をはじめとする自然資源の豊かな地域であり、県内一の森林面積を有し、古くから林業、木材産業が盛んな場所である。地域経済を潤し、地域の雇用を生んできたことで、様々な商売にもプラスになってきた地域である。杉などの利活用と自然環境の保全に努めながら、地域の交流や活性化の取り組みなどを行ってきている。今日のイベントを通じながら、自分にとっての山や森は何であるのか、未来に向けて私たちは何ができるのかなどが本日のテーマとなっている。自然との共生の可能性を皆さんとともに考えるよい機会ではないかと思っている。これを契機に、素晴らしい風土が未来に継承されることを心から願っている」などと祝辞を述べました。
続いて、記念トークセッションでは「山を護り、山と生きる」をテーマに、映画『木樵(きこり)』の宮崎政記監督と平成プロジェクト代表の益田裕美子プロデューサーによる映画誕生までの秘話を交えて熱い思いが語られました。
次に、パネルディスカッションでは、秋田大学客員教授で秋田大学北秋田分校長の三浦栄一さんがコーディネーターを務め、津谷永光市長、宮澤俊輔東北森林管理局長、宮崎政記「木樵」監督、木工職人でHOLTO代表の布田信也さん、阿仁マタギのシカリ鈴木英雄さん、同じく阿仁マタギの益田光さん、秋田北鷹高校3年の藤島礼桜さんの7人がパネリストとなり、「森や山は(あなたにとって)どういう存在か」「未来に向けてどのように森や山を護り、活かしていくか」をテーマとして、活発な意見交換などが行われました。
また、第2部となる記念ライブでは、ドキュメンタリー映画「木樵」のテーマ曲「久遠」を作曲した音楽クリエーターの日景健貴(大館市在住)さんらのライブが行われ、会場を盛り上げるとともに、映画の上映に花を添えました。ライブの間には、日景さんから秋田県信用組合(北林貞男理事長)に自身が作曲した曲(CD)が贈呈され、北秋田市でもこの曲を利活用してほしいとして、北林理事長から津谷市長にも贈呈されました。
イベントの最後となる第3部は、山を護り、山と生きる木樵たちの物語を描いたドキュメンタリー映画『木樵(きこり)』先行試写会が行われ、山を育む男たちの今と未来の内容や映像に、会場の皆さんは山の豊かさなどを再確認している様子でした。
会場にはキッチンカーが来場したほか、木材加工品や地元食材の販売コーナーなども設けられ、「杜祭り」の参加者や市民ふれあいプラザを訪れた方々を楽しませていました。
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主催者を代表してあいさつを述べる虻川実行委員長 -
来賓を代表して祝辞を述べる津谷市長 -
宮崎監督と益田プロデューサーの記念トークセッション -
映画を紹介する益田プロデューサー
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映画誕生までを語る宮崎監督 -
パネルディスカッション -
パネリストの津谷市長 -
パネリストの藤島さん -
音楽クリエーター日景さんらの記念ライブ -
日景さんから北林理事長へ曲の贈呈 -
北林理事長から津谷市長に贈呈 -
先行試写会が行われた映画「木樵」