2022年08月14日
コンテンツ番号14733
かけがえのない良き伝統をいつまでも受け継いでいく
(2022年8月14日)
第50回合川まと火と第41回合川ふるさとまつり(金森勝三合川まと火・合川ふるさとまつり実行委員長)が8月14日(日曜日)に合川橋付近と合川市民健康広場で行われ、多くの市民や帰省客がふるさとの夏の夜を楽しみました。
「まと火」は奈良時代から行われていたとの記録もあり、灯明は煩悩の闇を照らす仏の知恵にたとえられ、仏前に灯すことで香をたいたり花を献じたりすることや、功徳のある懺悔、滅罪となるものとされています。
この合川地区では、古くから下小阿仁地域を中心に、春彼岸の中日の伝統行事として墓地に明かりを灯し、また、山の尾根や沢づたい、川原にたいまつを灯して先祖の霊を我が家に迎えてもてなし、その供養とともに豊年満作と家内安全を祈ってきたものといわれています。以降、この「まと火」はさらに継承発展され、人々がふるさとに帰省するお盆の14日夜に阿仁川堤防に明かりを灯して、先祖の供養と郷土愛を育む伝統行事として行われています。「まと火」に使用するダンポは地域内の各世帯で1個ずつ作られ、合川小学校6年生や合川中学校の生徒も参加して堤防に約1キロメートル設置し点火されます。
この日のイベントは、歌うま選手権(カラオケ大会)、ビートファイターAce(ヒーローショー)、呼太鼓、通り踊りで開幕となりました。
開会セレモニーでは、金森実行委員長が「まと火が50回、ふるさとまつりが41回を迎え、コロナ禍での開催に苦慮したが、地域の皆さんに元気をだしてもらいたいという思いで開催した。第50回のまと火記念事業として花火も行うため、最後までゆっくり楽しんでほしい」などとあいさつ。
次に、来賓を代表して津谷市長が「昨年はインターネット中継でのライブ配信であったが、新しい開催の仕方で多くの評価を得たものと感じている。人間は、苦しい中でも様々な工夫をすれば乗り越えることができる。それを証明してくれたのが、この歴史のあるまと火とふるさとまつりだと思う。多くの皆さんのご尽力に感謝を申し上げたい。お盆にふるさとに帰ってくる人と地域の皆さんが一緒になって先祖供養をしながら、ふるさとを思う気持ちを盛り上げていこうという思いで、まと火が始まった。以来50年の長い間定着し、ふるさとまつりも合川地区の郷土の伝統として引き継がれていて、大変すばらしい文化であり伝統である。このかけがえのない良き伝統をいつまでも残してほしいと願っている」などとお祝いの言葉を述べました。
この後、会場である合川市民健康広場では、合川太鼓保存会による郷土芸能合川太鼓が披露されたほか、まと火点火式が行われ、堤防が会場となる合川まと火では、合川橋を挟んで約1キロメートルにわたり火が灯され幻想的な世界が広がりました。
また、点灯後も合川太鼓、アスパラダイスオーケストラの皆さんによる演奏が行われ、最後に、第50回を記念して『空を見上げて、笑顔になろう』をテーマに合川花火が打ち上げられ、合川の夏の夜空を彩りました。