2022年07月25日
コンテンツ番号14644
「伊勢堂岱遺跡」の魅力を世界に発信
(2022年7月25日)
イギリス南部ソールズベリーにあるストーンヘンジ・ビジターセンターでのCircles of Stone : Stonehenge and Prehistoric Japan(環状の石 : ストーンヘンジと日本先史時代)特別展に関する北秋田市・鹿角市の合同記者会見が、7月25日(月曜日)に市役所本庁舎のほかオンラインで行われました。
この合同記者会見は、特別展に出土品の土器や土偶の貸出しを予定している4自治体のうち、秋田県内の2自治体(北秋田市・鹿角市)が合同で発表を行うものです。
はじめに、北秋田市教育委員会生涯学習課世界遺産推進係の榎本係長から「令和4年9月30日から1年間、イギリスのストーンヘンジ・ビジネスセンターで開催される特別展に貸出しするもの。主催となるイングリッシュ・ヘリテージという機関は、日本でいう文化庁のような存在。本日オンライン出席されているサイモン・ケイナー博士が2018年に本市にお越しいただき、その際の協力要請から始まったものとなる。これは令和2年に開催予定であったが、コロナ禍で延期となり今年開催する運びとなった。出土品の貸出しは、大湯環状列石(鹿角市)がキノコ形土製品、土版(レプリカ)など8点、伊勢堂岱遺跡(北秋田市)が土偶、動物形土製品など16点。また、両市のほかに青森県、新潟県も貸出予定となる。貸出しについては国、県への手続きを終え、これからイギリスに輸送を行うことになる」などと概要を説明しました。
このあと、オンライン会見では、津谷市長が「サイモン・ケイナー博士と久しぶりにお会いできたことを嬉しく思う。4年前に博士からの協力要請があったものだが、コロナ禍で2年連続の延期となり、今回ようやく実現できたことに、博士をはじめイングリッシュ・ヘリテージの皆さまに感謝と敬意を表したい。昨年、伊勢堂岱遺跡などがユネスコ世界文化遺産に登録され、多くの皆さまにも訪れていただき、縄文館の入館者も過去最高となるなど遺跡の価値が日本中に広がっているものと実感している。今回の特別展は、伊勢堂岱遺跡を世界に発信するまたとないチャンスと捉えている。北秋田市としても、資料の貸出しだけでなく英語版パンフレットや英語版ガイダンス映像を積極的に活用してPRに努めたい」などとコメントしました。
続いて、鹿角市の阿部義弘教育長がコメントしたほか、セインズベリー日本藝術研究所総活役所長およびイースト・アングリア大学日本学研究センター所長のサイモン・ケイナー博士が「ストーンヘンジ・ビジターセンターで1年間展示できることは大変すばらしいことである。ストーンヘンジには年間100万人以上の見学者が訪れるが、イギリス人だけでなく世界中から訪れるため大きなチャンスである」などとコメントしました。
4自治体からの出土品の貸出しは合わせて約80点で、9月18日以降にイギリスへ輸送する予定となっています。