2022年02月24日
コンテンツ番号14010
救急業務50年の節目に、さらなる救急医療体制の高度化に向けて
(2022年2月24日)
北秋田市消防署阿仁分署(小塚儀彦分署長)の高規格救急車が、2月24日(木曜日)に更新となりました。
この日に更新された救急車両には、従来の救急救命士による自動心臓マッサージ器などのほか、新たに「バクテクター(小型オゾン除菌・消臭機)」と「スクナ(クラウド型12誘導心電図伝送システム)」の資器材が搭載され、管内5台の救急車両では初めての導入となりました。
今回搭載された「バクテクター」は、人体に影響がない濃度のオゾンガスを発生し、強力な菌やウイルスを分解して救急車内の空気を安全で清潔に保つ効果が期待され、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスに対しても不活化することが可能であると実証されています。新型コロナウイルスが流行してから全国の救急車1,000台以上に搭載されており、これにより、同乗する救急隊員も守ることができます。
また、現状では急性心筋梗塞が疑われる傷病者は、救急現場で心電図を測り医師へ情報を伝達し、詳しい診断は医療機関に到着してから12誘導心電図などの精密検査をして治療方針が決定されますが、同じく今回搭載された「スクナ」は、救急隊が車内で測り、搬送先の医療機関へ直接データを伝送することが可能となります。これにより、病院到着前から医師と共有できることで時間短縮となり、従来よりも早い段階で治療方針を決定することができるものと期待されています。これは、市民病院の医師との協議により導入となりました。
さらには、「アキュベイン(静脈可視化装置)」も導入されました。
このたびの救急車両と資器材の導入にあたり、北秋田市消防本部の長岐篤市消防長は「高精度の資器材が導入されたことにより、治療までの時間が短縮され、予後の改善が大いに期待できる。救命に対する決意を新たにし、医療機関とさらなる連携を図り業務に臨みたい。救急業務を開始してから50年の節目にふさわしい救急車の配備とともに、先輩たちの救命に対する思いを引き継ぎ、今後も救急医療体制の高度化に向けて研鑽していきたい」などと述べました。