2021年11月22日
コンテンツ番号13534
縄文から続く宝を未来に引き継ぎ、活力ある地域づくりへ
(2021年11月22日)
第44回世界遺産委員会において世界遺産一覧表への記載が決議されたことで、文化庁による「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産登録式典が、11月22日(月曜日)に市役所で行われました。
この式典は、例年は文化庁で開催されますが、今回は新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、都倉俊一文化庁長官はじめ関係18道県市町(青森県・北海道・岩手県・秋田県・函館市・伊達市・千歳市・森町・洞爺湖町・青森市・弘前市・八戸市・つがる市・外ヶ浜町・七戸町・一戸町・鹿角市・北秋田市)の代表者によるオンライン式典での開催となりました。
式典の開催にあたり、都倉文化庁長官が「長い間ご尽力されてこられた北海道、青森県、岩手県、秋田県をはじめ、地元自治体と関係者の方々に深く感謝を申し上げるとともに、たゆまぬ努力に敬意を表する。縄文の世界遺産登録は、世界的に深い注目を集めている。今回の縄文の登録は、世界遺産登録一覧表の多様性に貢献するという側面もある。本日は登録をお祝いする機会を設けさせていただいたが、新型コロナ対策のため、世界遺産登録認定書はオンラインでのご紹介となることをお許し願いたい。文化庁で認定書のレプリカを作成し、各自治体へお届けしますので、縄文の価値を国内外に広く知っていただくために活用いただきたい」などとお祝いの言葉を述べました。
次に、「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産登録推進本部長の三村申吾青森県知事が「平成19年に開催した遺跡サミットで共同提案を行うこととして以来、4道県が連携して14年にわたり進めてきた取り組みがようやく実を結んだ。これまで登録に関わってきたすべての皆さまに感謝を申し上げる。今後は、このかけがいのない遺産をしっかり守り、次の世代に引き継いでいくとともに、価値や魅力を国内外に積極的に発信しながら、より一層の感動を与えることができるよう取り組んでいかなければならない。4道県がこれまで以上に連携を深め、縄文遺跡群を未来に継承する取り組みと活用した活力ある地域づくりを推進していくことを新たな決意としたところである」などとあいさつを述べました。
この後、関係自治体から一言に移り、佐竹秋田県知事は「登録まで大変長い道のりであった。4道県の関係者が一丸となり、さまざまな運動の成果が認められたことは、大変喜ばしく思っている。同時に、保存と伝承に改めて身が引き締まる思いである。縄文遺跡群が伝える文化は、私たちが目指している持続可能で発展する社会の実現につながるものである。多くの人々にその価値を伝えていけるよう様々な取り組みを進めてまいりたい」などと述べました。
関係自治体の最後に津谷市長が「伊勢堂岱遺跡は、大館能代空港アクセス道路の予定ルートを変更して現地に保存された遺跡で、特徴的な4つの環状列石がしっかり保存されていることがこの遺跡の価値となっている。私たちは、遥か縄文から続く地域の宝であるこの遺跡を未来に引き継ぐため、保存と活用にこれからも全力で取り組んでいく。コロナ後には、縄文ロマンに思いをはせながら、多くの皆さまに訪れていただきたいと思っており、文化庁はじめ皆さまの力強いご支援をお願いしたい」などと述べました。
式典最後には、今後の期待等の意を込めて都倉文化庁長官が「各自治体の今後の縄文の保存・活用等について、いろいろな目標、夢、これからの決意を表明していただいた。今回の登録により、縄文が世界に誇る価値を持つことが証明された。地域の宝から世界の宝という言葉もあったが、この世界的価値を、将来、世代へ確実に引き継いでいくことが何よりも重要である。また、縄文の素晴らしい価値を多くの方々にご理解いただける整備をして、訪れる方々がリピーターとなり、さらに地域が活性化していくという好循環が生まれるような取り組みを進めてほしい」などと自治体への抱負を述べました。