2021年01月15日
コンテンツ番号12375
伝統行事で今年の豊作を祈願
(2021年1月15日)
JA秋田たかのす青年部(岩谷政崇部長)による雪中田植えが、1月15日(金曜日)に大太鼓の館前で行われ、参加者は稲作の豊作を祈願しました。
雪中田植えは、水田に見立てた雪の田んぼをつくり、そこに稲わらや豆がらで作った稲を植え、その年の稲作の作柄を占う伝統行事です。かつては、干ばつや台風などの「邪気」を払い、五穀豊穣を祈る大切な儀式として秋田県内で行われてきましたが、現在では県内でも限られた地域でしか行われていません。
綴子地区に伝わる雪中田植えも一度途絶えましたが、昭和58年に篤農家であった故・高橋佐一郎さん(綴子上町)によって復活されました。その後、高橋さんが他界されたことで一時途絶えましたが、昭和63年から旧綴子農協青年部が継承し雪中田植えを再復活させ、現在はJA秋田たかのす青年部がその伝統を引き継いでいます。
開会にあたって、JA秋田たかのすの小笠原隆志組合長は「今、コロナ禍の中で見通しのつかない時代に突入している。このような時代の中でも、人が生きていくために重要なのは食べることである。農家の皆さんは誇りをもって、これからも農業に取り組んでもらえればと思う」などとあいさつしました。
続いて来賓である津谷市長からは「雪中田植えは古くから伝わっている、干ばつ、台風などの災害、病害虫から稲を守るため、今年の作柄を占う大切な行事である。北秋田市の農業が今年1年順調に、五穀豊穣であるよう願っている」などとあいさつしました。
今年は、祖父とともに農業を営む亀山春樹さん(23歳・田沢)が田植え人を務めました。大太鼓の館前に作られた雪田に、稲わらと豆がらを束ねて作った稲16本を、1本1本丁寧に植え、田植えを終えるとわらほうきで虫よけを行い、最後に雪田の中央に逆さにして立てました。雪田の前にはお供えものが並べられ、集まった関係者らが今年の豊作を祈願しました。
田植え人を務めた亀山さんは「今年一年の作を占うという大役で緊張した。天候に恵まれ穏やかな一年になって、豊作になることを願っている」などと話しました。