2020年11月30日
コンテンツ番号12111
油彩画や彫刻作品など約120点が展示
北秋田市出身の画家である戸嶋靖昌の作品を集めた「戸嶋靖昌展ー縄文の焔と闇」が2021年1月10日(日曜日)まで、秋田県立美術館で開催中です。
戸嶋靖昌は、幼少期を北秋田市坊沢で過ごし大館鳳鳴高等学校から武蔵野美術学校で油彩画と彫刻を学び、卒業後は40歳でスペインに渡り、その後30年近くスペインで作品の制作を行いました。
秋田県立美術館では、戸嶋靖昌の作品を1階と3階に若き日から晩年まで順序立てて展示しており、戸嶋の作風の変化、考え方、影響を受けた出来事などを順番に見ていくことで、戸嶋靖昌という人物を知ることができます。
戸嶋は、裸婦像等の人物画や自身の肖像画、風景画など描いていましたが、秋田時代から武蔵野美術学校時代、スペイン時代と時代を経るごとに様々なものに影響を受け、その独特の赤や青、黒といった色使いと人物の描き方を作り出し、間近で絵画を見ると圧倒されるような作品となっています。
また、晩年は戸嶋靖昌記念館の館長を務める執行草舟さんと肖像画の依頼を受けることで親交を深め、最後の作品モデルとして描いています。
作品展には戸嶋が作成した作品のほか、戸嶋が実際に使用していた机やパレット、スペインに渡った時の持ち物や戸嶋自身がスペインで撮影した写真なども展示されており、より近くで戸嶋靖昌が生きてきた歴史を感じることができます。
戸嶋靖昌の数多くの作品を見るまたとない機会となっているので、ぜひ作品展に足を運びその作品の奥深さに触れてみてください。
秋田県立美術館では、特別展以外にも平野政吉コレクションとして壁画「秋田の行事」を始めとする藤田嗣治の作品が展示されているほか、2階のミュージアムラウンジでは水庭と千秋公園をの眺望を楽しめ、カフェスペースや県内の伝統工芸作品などが販売されています。
なお、県立美術館では新型コロナウイルス感染症防止対策として、マスク着用や手指の消毒、入館時の検温等へのご協力をお願いしています。館内は定期的な清掃と消毒、空調環境の維持を行っているため、安心してご来館ください。