2006年02月25日
コンテンツ番号11043
「チュンセとポウセ、ありがとう」 鷹巣中央小学校3年藤原歌生さん
※藤原さんの作品掲載にあたり、本文中に一部誤植がありました。3月17日現在で訂正しておりますが、この間、作品の趣旨等を損なうこととなってしまい、藤原さんご本人、ご家族、関係者の皆様にはご迷惑をおかけしました。深くお詫び申し上げます。
わたしは、空の下にすんでいるけど、ふたごの星は、空の上でどんなくらしをしているのかなと思い、読んで見たくなりました。
ふたごの星の名前は、チュンセとポウセ。ふたりは、いつもなかよし。空の王さまから仕事をもらっています。
その仕事は、毎ばん、星めぐりの歌に合わせて銀の笛をふくことです。今にも耳をすませば聞こえてきそうで、しぜんと体が動いてきそうです。きっときれいな音色だろうな。
わたしは、今、リコーダーの練習をしていますが、まだあまり上手にふけません。たくさん練習してうまくなり、チュンセとポウセみたいに銀のふえをふいてみたいな。
ある日、チュンセとポウセに仕事におくれてしまいそうなことが起きました。それは、大がらす星とさそり星のけんかです。
なぜけんかになったかと言うと、さそり星が大がらす星のいやがる言葉を言って、大がらす星をおこらせてしまったからです。
その時わたしは、さそり星に何を言われても大がらす星は、気にしないで、「グッ!」とがまんしていたら、おたがい大ケガをしなくてすんだのにと思いました。でも、とてもくやしかったんだろうな。さそり星は、なんていじわるなんだと思いました。そんなさそり星をふたごの星は助けてくれて、えらいなあと思いました。
さらに、すごいと思ったことがあります。チュンセとポウセが、気ぜつしていた大きくて重いさそり星を、二人で協力して六時間い上もかけて、家におくってあげたことです。わたしよりも小さい体なのに……。もしもわたしだったら、
「もう、自分のせいなのにいやになる。」
と、ブツブツ言って、と中でにげ出すと思います。でも、二人はやさしく助けてあげました。きっと、チュンセとポウセのやさしさにつつまれたさそり星は、いじわるな心もふっとんでやさしい心をもったのだと思います。これからはきっと、友だちといっしょに、なかよく遊べるようになるでしょう。
この世の中、みんながチュンセとポウセみたいなやさしい心をもっていたら、いろいろなぼう力できずつく人もいなくなり、幸せになれるのになあと思いました。
わたしには、妹がいます。遊んでいて、自分のやりたいことをゆずらなかったり、いじわるされたりして、けんかになることがあります。けんかをすると、いっしょにいたり話しをしたりするのもいやになります。でも、「おねえちゃん、ごめんね。」と、妹からあやまってくることがあります。妹のやさしい気もちがわかって、わたしもうれしくなってあやまります。やっぱり、なかよしが一番。わたしもやさしい心で、妹と助け合っていきたいなと思います。
空の上で見ていてね、チュンセとポウセ。
【講評】
いじわるなさそり座を助けたふたご星チュンセとポウセは、とても広い心をもっています。それに感動した歌生さんは、やさしい心のもち主ですね。ふたご星のやさしい心が次々に伝わって、みんなが助け合っていきたいという願いが素直に伝わってくるすばらしい作品でした。