2008年06月15日
コンテンツ番号10783
ふるさと秋田への思いや自然へのメッセージを語った「水と森のリレーメッセージ」。左から高堂理さん、明石康さん、内館牧子さん、西木正明さん
環境デザイントークに続いて行われた「水と緑のリレーメッセージ」では、広告制作の世界で活躍する高堂理さんを進行役に、旧西木村(現仙北市)出身の西木正明さん、秋田市出身で脚本家・作家の内館牧子さん、旧比内町(現大館市)出身で元国連事務総長の明石康さんがそれぞれの思いを語りました。
元国連事務次長で大館市旧比内町の出身。国連の平和維持活動を手がけたあと国際的人材育成などに活躍しています。内館牧子さんは秋田市出身の脚本家で人々のふれあいを題材としたテレビドラマを数多く手がけています。西木正明さんは仙北市西木村出身の作家で、綿密な取材基づく作品を多く発表しています。
明石さんは、「私の子ども時代は、山には紫色したアケビ。川には魚や沢蟹がたくさんいました。豊かな子ども時代を過ごしたと思う。国連の平和維持活動でカンボジアに行ったときにも美しい山がたくさんあった。しかしその山には政府への反乱軍がいるという現実があり、そこに暮らす人々は美しい山々に囲まれながら危険と隣り合わせという現実があった」などと自分たちのふるさとが緑に囲まれて安全なことは非常に恵まれていることを強調しました。
西木さんは、「首都圏の知人を私のふるさとに案内したとき、『身体じゅうが緑色になりそうだよ』と言ったことがあった。そのぐらい秋田は緑に溢れている。しかし、世界では気象の変動もあり、砂漠化が進んでオアシスがどんどん砂漠に飲み込まれているその結果、難民もたくさん生まれてしまっている。木が育たない、花が咲かないといったところに秋田の先人たちが残してくれた植樹や育林の素晴しい知恵を活用して世界中の緑を増やしていかなければならない」と秋田の森林技術を世界に伝えていくことが大切と訴えました。
内館さんは、「全国の都道府県で美人が一番多いのは秋田。その理由は、水がきれいなこと、気持ちのいいしっとりとした気候であること、そして緑と森が豊かなことが大きいのではないかと思う。また、秋田の人々が森や水を非常に大切にしていることが森や水が分かっているのではないか。木は人間が毎日話しかけると大きく育つということを聞いた。これからも、秋田美人を育てるためには、木や森を大切にする必要がある」と秋田の緑と森をみんなでも守っていかなければいけないことを伝えました。
秋田県出身の3人がふるさと秋田への思いや自然とそれを守り育てる人々へのメッセージを伝えました。