2008年06月15日
コンテンツ番号10782

石川好さんと安藤忠雄さんによる環境デザイントーク
石川好さんと安藤忠雄さんが対談
世界で活躍する建築家・安藤忠雄さんと作家で前公立秋田美術工芸短大学長の石川好(よしみ)さんが植樹祭会場のイメージや環境問題と建築の関わりについてトークを展開しました。
最初に石川さんが「この植樹祭会場の設計イメージは」と問いかけると安藤さんは、「お野立て所は、緑の大地に白鳥が降り立つイメージをもって設計した。緑がいっぱいの背景には本来であればなにもないのが理想。また会場を簡単に元通りの環境に戻せるようにコンクリート等は極力使用しないで、簡単に撤去できるように屋根はテント素材のものを使用し、構造にも秋田杉をたくさん使用し環境に配慮した」などと説明しました。
また石川さんは、「植樹祭の情報が全国に発信されることで、日本人に木を植える大切さが伝わっていくと思う。それは自然を育成して次の世代にその心を伝えていくことが大切なことだと思う」との発言に安藤さんは「日本人の心の中にある自然という心をしっかり根付かせていかなければいけない。日本は経済発展を20年から30年ぐらい続けてきたので、日本人の心の中に自然とともに生きてきたということが忘れかけている。そのためにも心の中に森をつくればいい」と応えました。
石川さんは安藤さんの言葉を受けて「植樹祭の意義はひょっとしたら、安藤さんがおっしゃるように日本人の心の中に森を作ることかもしれない。心の中にその気持ちがあれば日本中の森林が自然に増えていくのでは」と会場の参加者に伝えてトークを閉じました。