2020年04月01日
コンテンツ番号10630
令和2年度 年度始めにおける市長訓示
4月1日(水)10:30本庁舎大会議室
皆さん、お早うございます。
令和2年度のスタートに当たり、市政運営や私の考え方について申し上げます。
先ずは、今まさに世界的大流行として人類を脅かす新型コロナウイルスについてであります。
世界各地で感染の広がりを見せる中、先月24日には、平和の象徴である東京オリンピック・パラリンピックの1年程度の延期が決定され30日には新たな開催日程が正式に発表されたところです。
日本国内でも、経路が不明な感染が都内を中心に増えてきており、政府による緊急事態宣言には至っていないものの、不要不急の外出自粛が本格化した結果、人の往来や物流が停滞し、宿泊や宴会のキャンセル、各種イベントの延期や中止が相次ぐなど、経済活動への影響が深刻な状況になっています。
当市においては、地域経済停滞への緊急対策として、本日から、特別融資制度に「新型コロナウイルス対策特別枠」を設け、中小企業及び小規模事業者を支援してまいります。
また、今のところ、市民で感染した方はいらっしゃいませんが、人々の往来が活発となる4月を迎え、高まる感染リスクに備える必要があります。
職員の皆さんには、市民の安全・安心を最優先に考えて感染拡大防止に全力で当たるようお願いします。
新型コロナウイルス感染拡大という暗いトンネルを抜けた先に、当市においては、伊勢堂岱遺跡を含む北海道・北東北の縄文遺跡群の目前に迫る世界文化遺産登録実現や、管内を通る日沿道が令和5年度までに全線開通する見通しが示されるなど、未来に大きく期待が膨らむ明るい話題が存在します。
とりわけ、伊勢堂岱遺跡が令和3年度に世界文化遺産登録実現となれば、その知名度が一気に跳ね上がることは想像に容易く、世界から北秋田市に注目が集まる今こそ、地域の魅力をより一層 発信する絶好のチャンスと捉えています。
伊勢堂岱遺跡の観光資源としての様々な利活用に力を入れることはもちろん、日本三大樹氷鑑賞地である森吉山、世界一の大きさを誇る綴子大太鼓、日本遺産認定を目指す阿仁マタギ文化、東北鉄道ベストビュー第1位に輝いた秋田内陸線など、点在する地域資源に更なる磨きをかけながら、積極的なPRの展開により交流人口を拡大させ、人を呼び込み、地域に賑わいを創造してまいりたいと考えています。
さて、さきほど、定期人事異動に伴う辞令交付を行いましたが、幹部職員として総務課長と会計課長に女性を起用し、政策・方針決定過程への参画拡大を図ったほか、子育て支援策の拡充として、新たに、子育て世代包括支援センターを創設し、職員3人を配置しました。
また、当市の最上位計画である第2次総合計画の後期基本計画や国土強靭化計画等の策定に向けて総合政策課政策係を増員し、事業の確実な推進を図ったところです。
新たに部長職や管理職に就任された職員はもちろん、異動のあった、或いはなかった職員それぞれが、北秋田市を次の世代へ繋いでいくため、市職員として何をするべきかを今一度真剣に考え、職務に精励してほしいと思います。
そして、今日から北秋田市職員となる新規に採用された13名の皆さんには、一日も早く市民の皆様から信頼される公務員となること期待していますし、新しい令和時代、北秋田市の未来を創るのは自分たちだという気概を持ち、公務員人生を歩んでほしいと思っています。
先輩となる皆さんには、新人だった当時を思い出し、「教うるは学ぶの半ば」を実践し、後輩の指導に当たるようお願いします。
さて、当市の財政状況に目を向けてみますと、普通交付税においては合併による特例期間が終了し、対前年度比で減少が見込まれるほか、景気の不透明感が増す中で、市税収入も大幅な増収は期待できない一方で、年々増加する社会保障関連経費や公共施設等の老朽化対策や最適化を図るための財源を確保しなければならない状況にあります。
北秋田市が持続可能で安定的な財政基盤を構築するために、これまで以上に自主財源の確保に汗と知恵を振り絞らなければなりませんし、無駄を省き節約に努めながら、限られた財源の中で行政サービスの質とその効率性を高めていく必要があります。
将来の北秋田市に大きな財政負担を残さないように、行政評価による事務事業の見直しや第3次行財政改革大綱に基づく取組みを断行し、職員一人一人がコスト意識と緊張感を持って職務に励むことを、ここに確認したいと思います。
私にとって今任期最後となる令和2年度は、第2次北秋田市総合計画の前期基本計画最終年度であり、次の5年間の道標となる後期基本計画の策定に取組む重要な1年となります。
子育て支援や移住定住対策、市民ファーストの取組みなど3期目の公約として掲げた7つの重点事項をはじめとする各事業の取組みが、軌道に乗った確かな手応えを感じていますので、手綱を緩めることなく、検証と総仕上げに万全を期し、取組みを加速してまいりたいと考えています。
地方分権の進展と、人口減少や少子高齢化による社会環境を背景として、行政サービスに対する住民ニーズも年々高度化・多様化してきている中、職員の皆さんには、より高い能力が求められています。
職員一人ひとりが時代の変化に応じた能力や資質を身につけるため努力することはもちろんですが、行政が住民ニーズに迅速かつ適切に対応しながら、様々な事業を推進していく上で、市役所としてのチーム力向上が必要不可欠だと考えます。
そのために、年頭の訓示でもお話していますが、部局横断的な連携や、係内、課内、部内でアイデアを出し合う話し合いの場を設けながら、風通しのいい職場環境に努め、将来都市像にある「住民が主役のもりのまち」実現に向かって、共に力を合わせて進んでまいりたいと思っています。
結びに、何をするにも健康であることが一番大事です。
職員の皆さんには、ご自身の心と身体の健康と共に、ご家族の健康にも気を配っていただきながら、北秋田市にとっていい仕事をするために、持てる力を存分に発揮されることを期待して、年度始めの訓示といたします。
本年度もどうぞよろしくお願いいたします。