2017年07月14日
コンテンツ番号3669
東北地区の担当者が集い、情報交換する
全国史跡整備市町村協議会東北地区協議会総会および研修会が、7月13日(木)と14日(金)の2日間、北秋田市を会場に行われ、史跡整備に携わる自治体担当者が一堂に会し、前年度の事業報告および今年度の事業計画等について協議し、研修を行いました。
全国史跡整備市町村協議会東北地区協議会総会および研修会は、遺跡整備に携わる東北地区の自治体担当者が一堂に会し、加盟市町村が協調して、全史協の目的達成のため東北地区における組織活動の強化をはかることを目的に東北各地の持ち回りで開催されているもので、今年で27回目の開催となります。
東北各地から担当者63人の参加のもと、1日目は市民ふれあいプラザで総会のあと、講演や事例発表を行い、2日目は伊勢堂岱遺跡の現地視察が行われました。
1日目に市民ふれあいプラザで行われた開会式では、はじめに主催者を代表して東北協議会会長の葛西憲之弘前市長が「東北の風土で培われてきた多くの歴史的、文化的遺産は、先人たちが日々の努力によって築き上げてきたかけがえのない財産である。これらを大切に整備・保存し、積極的にしながら、次の世代に継承していくことがわれわれの大きな使命である。しかし、今後自治体財政が縮小していくことに伴ない、文化財に対する予算の位置づけや、担い手不足による保存技術の継承を懸念している。それらに対して今からでも対策をとらなければならない。そのためには、遺産を活用し、原資をつくることがなによりも大切であると感じる。今後ともご支援ご協力をお願いする」などとあいさつ。
つづいて、開催地を代表して津谷市長があいさつを述べ「郷土の歴史や文化を後世に継承していくことは、非常に意味深いものであり、当市でも様々な文化財保存に取り組んでいる。特に伊勢堂岱遺跡は、北海道・北東北縄文遺跡群のひとつとして世界遺産登録に取り組んでおり、ジュニアボランティアガイドなど子どもたちの活動は大きなかけはしになると感じている。このことだけでなく、ふるさとの歴史と文化に誇りを持って自らが地域づくりを担うという意識づくりを育てる機会となる。本日は地域の文化財の理解を深め、魅力を高めていくという大きな成果をあげられることを願っている」などと歓迎の言葉を述べました。
このあと、総会を開催し、平成28年度の事業報告、決算報告、監査報告や、平成29年度の事業計画などを協議しました。このうち、新役員は留任、平成30年度の協議会開催地を岩手県一関市と決定しました。
続いて、文化庁文化財部記念物課の水ノ江和同文化財調査官が「史跡・埋蔵文化財の保存と活用」と題して講演をしたほか、秋田県教育委員会生涯学習課文化財保護室の武藤祐浩主幹兼班長と北秋田市教育委員会生涯学習課の榎本剛治主査がそれぞれ事例発表を行いました。
このうち、武藤主幹兼班長は、大仙市と秋田市の史跡等整備について、これまでに至った経緯や歴史について説明し、今後の史跡整備の取り組みの参考として理解を深めました。
2日目は、伊勢堂岱縄文館と胡桃館遺跡の現地視察を行っています。