2017年06月26日
コンテンツ番号3639
「くまくま園」でのクマの生体研究事業の実施などを協力
北秋田市と国立大学法人北海道大学大学院獣医学・農学両研究院との連携協定締結式が、6月26日(月)に市役所本庁舎で行われ、クマの研究を市営阿仁熊牧場「くまくま園」で協力して行う協定を締結しました。
この度の協定締結は、獣医学研究院の坪田敏男教授が20年以上前から阿仁熊牧場で研究を行っていることがきっかけとなり、北秋田市「くまくま園」での研究事業の円滑、着実な実施と地域社会の発展に寄与することを目的に結ぶものです。協定の内容は、北秋田市「くまくま園」でのクマの生体研究事業、野生動物と自然環境に関する公開講座、学生実習・研修などの人的交流・人材育成などを掲げています。
具体的には、獣医学研究院がクマの冬眠や繁殖の仕組みに関する研究、農学研究院はクマの腸内細菌についての研究を主に行います。
締結式では、津谷市長と国立大学法人北海道大学大学院の堀内基広獣医学研究院長が、お互いに協定書に署名して協定を締結し、このあと、津谷市長が「くまくま園では、平成26年の新たなヒグマ舎の完成に当たり、阿仁熊牧場の利活用推進についての提言をいただいた。その中の基本方針の一つとして、知識の集積・提供という項目で、クマの生態やマタギ文化などの総合的な研究の場となり、そこで得られた成果を国内外に発信していくということで、他ではまねのできないくまくま園ならではの学習や体験につなげていくことができると期待されている。今回の協定締結がその部分についての大きな役割を担うと期待している」などとあいさつ。
つづいて、堀内獣医学研究院長は「特に今、大学では産学連携と叫ばれているが、こういう官学の連携も大事にしながら、大学の使命の一つである人材育成、情報発信に努めていきたい。くまくま園を利用させてもらい、クマの生体研究から得られる成果は、野生動物ばかりでなく、最終的にはヒトの健康につながるような知見が得られるかもしれない。こういう連携事業は継続が大事で、そこから育成される人材が次の世代を担う人材になる」などとあいさつを述べました。
協定期間は、平成32年3月31日までとなっていますが、3者の合意により協定の有効期間を延長することができます。