2017年05月25日
コンテンツ番号3614
内陸線の車窓からの眺めを楽しんで
秋田内陸線の車窓から眺めを楽しむ「田んぼアート」を制作する田植えが、5月25日(木)に阿仁小渕地区と小又平里地区で行われ、地元住民や小学校の児童など多くの参加者が作業に汗を流しました。
田んぼアートは、田んぼをキャンパスに見立て、アート用に開発された異なる品種の稲を植え、紫、黄、赤、白など色とりどりの葉や穂によって絵や字を描きます。大規模なものの多くは斜め上から見る前提で図案を設計し、遠近を考慮して植えられます。田植えから収穫までの作業を通して北秋田市の地域住民のつながりを育むとともに、観光客が訪れたくなる景観をつくり、秋田内陸線の集客力アップにつなげようと県北秋田地域振興局、県仙北地域振興局がそれぞれの管内で実施しています。
6回目となる今年は「秋田犬と四季」をテーマに掲げ、角館駅から鷹巣駅までの4か所の田んぼで春夏秋冬を表現し、季節の移り変わりとともに秋田犬も成長していく姿をストーリー仕立てで描くものです。
仙北市側では、角館駅~羽後太田駅間に「春の秋田犬」、上桧木内駅前には「夏の秋田犬」、北秋田市側の小渕地区(阿仁合駅~小渕駅間)には「秋の秋田犬」、平里地区(前田南駅~阿仁前田駅間)には「冬の秋田犬」をイメージした図柄を浮かび上がらせる計画です。
この日は、午前に小渕地区、午後から平里地区で田植えが行われました。この日の田植え作業に先立ち、北秋田建設業協会の若手会員などで組織する「若葉会」の協力を得て、トータルステーション(TS)という最新機器を使い、図柄の基となる下絵を描くための測量を行っています。
このうち小渕地区では、阿仁合小学校(高橋均校長)の4年から6年生までの14人と教諭7人をはじめ、小渕地区住民、県と市職員、秋田内陸線社員など合わせて約70人が参加しました。
北秋田地域振興局総務企画部の和泉克部長が「昨年度、平里地区には、ないりっくんと森吉のじゅうべえ、小渕地区には、小渕早苗ちゃんを描いた。内陸線を利用した人の中には、田んぼアートを見るために乗車された方もたくさんいると伺っている。今年は秋田犬の成長をストーリー仕立てで描くもので、春と夏は仙北市側、秋と冬については北秋田市側で、報道機関には春の絵柄のみ公表させていただいており、夏・秋・冬に関しては、実際に内陸線に乗車して見て楽しんでほしい」とあいさつしました。
続いて、担当者が植え付け方法や注意事項などを説明したあと、参加者が班ごとに分かれ、「ゆきあそび」、「べにあそび」、「あかねおそび」、「黄大黒」、「紫大黒」の5種類の観賞用苗を色別に分けられた区域に一株一株ていねいに植えて汗を流し、夏に姿を現す田んぼアートの出来栄えに期待を寄せました。田植え中に内陸線の列車が田んぼ近くを通過すると、参加者は大きく手を振って乗客を見送りました。田んぼアートは、7月上旬から9月上旬に見頃を迎える予定です。
また、北秋田市側では、小ヶ田駅前にも「伊勢堂岱遺跡」の文字を浮かび上がらせる田んぼアートを制作し、伊勢堂岱遺跡をPRする予定です。