2017年02月13日
コンテンツ番号3568
日沿道を生かした県北の広域連携を
国土交通省能代河川国道事務所(坂 憲浩所長)主催の「秋田県北地域の今後の地域展開に関する意見交換会」が、2月13日(月)に北秋田市交流センターで開催され、日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の整備進展を活かした新たな取り組みなどについて意見を交わしました。
この意見交換会は、日沿道の開通を見据えた地域戦略の構築と地域連携の取り組みなどを話し合うために行われたもので、今回で6回目の開催。
この日の意見交換会には、津谷市長、齊藤滋宣能代市長、福原淳嗣大館市長のほか、県北秋田・山本各地域振興局、秋田経済同友会、大館・能代各商工会議所、大館青年会議所から関係者が出席。はじめに、坂所長が昨年開通した鷹巣大館道路の開通効果として「開通区間の交通量は1日約5000台で国道7号、国道285号を合わせた全体の30パーセントが鷹巣大館道路を利用している。特に国道7号を通行していた大型車の約40パーセントが鷹巣大館道路を利用しており、物流ルートとしての利用が定着し、生産性の向上に寄与している」などと開通によって現れている経済効果を報告しました。
続いて、日沿道の整備進展を活かした新たな取り組みについて、福原大館市長は大館・函館・角館の3D連携について「『館』つながりで、函館と大館、角館の南北のつながりで、観光を主眼とした連携を深めていくことにした。インバウンド観光の現状を見ると、東北地方の外国人宿泊数は他地方に比べて少なく、秋田県は東北の中でも特に少ない。北海道から仙台までの旅程で、北東北3県に2泊、3泊する中で、ぜひ旅行者をこの地域に呼び込みたい。日沿道を生かした魅力ある旅行メニューをたくさん作ることが大事で、北秋田市、能代市と連携していきたい。あくまでも3Dは南北のきっかけで、3市で情報を共有して連携を深めたい」などと北海道から仙台の南北の縦軸と、県北地域の横軸の連携の重要性を説明しました。
齋藤能代市長は全国ネギサミットの開催にあたり「白神ねぎが園芸メガ団地の整備や高速道路の整備進展とともに販売額が増加し、平成27年には販売額10億円を突破している。そういうこともあり、今年の11月に能代市で『全国ねぎサミット2017』を開催することになった。しかし、能代にはネギに見合う肉が少ない。ねぎしゃぶの売り込みをしているが、大館や鹿角の豚肉と合わせたい。また、北秋田の比内地鶏とねぎをすき焼き風にしたものも美味しい。これらを組み合わせることにより、全国に県北地域の食文化を発信したい」などと3市の食文化の合作で魅力ある食の発信に連携を求めました。
津谷市長は9年ぶりに復活した大館能代空港へのチャーター便の就航について「静岡市に本社があるフジドリームエアラインズ(FDA)に、国内線のチャーター便を4日間で6便運行してもらった。広島空港から大館能代空港まで、地方空港と地方空港を結ぶことで、これまで東北に足を運んだことのない観光客の方々を誘客することができた。11月3日に訪れた70人は、複数のグループに分かれて、県北地域をはじめ北東北3県を2泊3日で周遊し、県北地域の移動には、日沿道が利用された。旅行会社は、どうしても十和田や八甲田などメジャーな観光地に行くためのプランを作る。県北地域を周遊する魅力ある旅行商品を作ってもらうためにも、大館、北秋田、能代を結ぶ日沿道の整備を早期に図る必要がある」などと空港を利用した観光振興にも日沿道の早期整備が重要と訴えました。
最後に、秋田経済同友会の那波三郎右衛門代表幹事が「3市長からそれぞれ取り組みの説明があったとおり、日沿道の整備進展により様々な効果があることを強く訴える必要がある。県北ファーストで、もっと早く整備が促進されるように積極的に国・県に要望するべき」などと述べました。