2017年02月17日
コンテンツ番号3565
農業委員会の役割などを学ぶ
女性農業委員による紙芝居上演(2月17日、鷹巣小学校)
女性農業委員による紙芝居上演
北秋田市農業委員会(後藤久美会長)の女性農業委員による紙芝居上演が、2月17日(金)に鷹巣小学校(嶋田美香校長)で行われ、児童たちが農業の大切さや農業委員会の役割について学びました。
この紙芝居は、農業委員の佐藤利子委員、楢岡悦子委員、金田悦子委員、伊東誠子委員の4人が、農業委員は刻々と変化する農業情勢や専門用語を理解するだけではなく、農業委員会の役割や農業委員の仕事を広く周りに発信しようと考え、将来の農地を守る小学生を対象に紙芝居を上演し、農業委員活動の見える化をしようと、それぞれの農作業の合間を縫って自主制作したもので、これまで大阿仁小学校や老人クラブなどで上演してきました。
この日は、鷹巣小学校4年生(57人)の農業学習会にゲストとして参加。はじめに、4人がそれぞれ取り組んでいる野菜や果樹、酪農などの内容や農業委員会の役割などを交えて自己紹介しました。そのうち、佐藤委員は「私は、米なす、山の芋、かぼちゃなどを作っています。作物を育てるには農地が必要で、その農地を守ることが、農業委員会の仕事です。その仕事の内容を児童の皆さんに分かってもらいたくて、紙芝居を作りました」などと述べました。
このあと、4人が「あぐり小学校のふたり~トマト畑の事件簿~」と題した紙芝居を上演。物語は、あぐり小学校に通う北君と秋子さんが、通学途中にあるトマト畑の実が少しずつ赤く大きくなっていくのを毎日観察することから始まります。ある日、トマト畑に大量の土が盛られているのを見た秋子さんは、次の日に農業委員のお母さんと畑を見に行くと、一晩のうちに土が平らにならされ砂利が敷かれているのを確認しました。農業委員のお母さんは、すぐに農業委員会事務局で調べてみると、いつもトマトを作っていたおじいさんが入院して畑の手入れができなくなったため、東京にいる息子さんが工事業者に依頼して盛土をしたものでした。
委員が「農地法という法律では、たとえ自分の農地であっても、田んぼや畑以外に使うことができないことになっています。たとえば、農地を駐車場や雪捨て場に変更をしたり、農地に新しい家を建てるときは、農業委員会から農地法の許可を受けることが必要となります」などと農地法の一部を解説しました。
農業委員会では、東京の息子さんに農地法の説明をすると、息子さんは両親が大切にしてきた畑なので、これからも農地として残したいと話し、代わりに畑を耕作する人を紹介してもらうことなりました。
4人の委員は、紙芝居のナレーションを交代しながら、児童たちにゆっくりと分りやすい口調で語りかけ、農業の大切さと農業委員会の役割を伝えました。
児童たちからは「農地法を守らないで農地を変更したら、元通りに直さないといけないことが分かりました」、「農業には興味がなかったけど、分りやすい紙芝居を見せてもらい農業への興味がわきました」などの感想が聞かれました。