2017年02月23日
コンテンツ番号3558
一般会計当初予算など56件の議案等を上程
平成29年北秋田市議会3月定例会が、2月23日(木)に開会し、平成29年度一般会計当初予算案など56件の議案等が上程され審議が始まりました。
会議の冒頭、津谷市長が発言を求め、北秋田市長が訴えられていた行政訴訟の終結について報告しました。
この行政訴訟は、平成23年に市民3人が、平成17年度から平成21年度まで市税の不能欠損事務において、時効消滅が完成していないにもかかわらず不能欠損処理をしたことは、市の財産管理を違法に怠ったものであることから、北秋田市長が当該年度に在職した市長、担当部長、担当課長に対し約5700万円の損害賠償請求を行うことなどを求めて秋田地裁に提起したものです。
提起以降、昨年12月までに37回の口頭弁論が開かれていましたが、訴えから5年が経過していることでもあり、早期の解決を図るため、原告と和解協議を行った結果、今年1月24日に賠償金500万円を市に納付することなどを条件に和解が成立し、2月6日に原告が訴えを取り下げ訴訟が終結しました。
津谷市長は「21年度までの不能欠損処理によって、不適正な事務処理が行われていたことは事実であり、再び同様の事態を発生させない強い決意のもと、適正な事務処理に取り組んでいきます。また、情報公開制度等を活用して、この事実を明らかにすることで適正な事務処理の実現に寄与した北秋田生活と健康を守る会等の努力を評価し感謝いたします」などと述べました。
なお、賠償金500万円については、職員で組織する和解賠償金を納付する会が金融機関から融資を受けて一括納付し、その返済については平成17年度以降に在籍した職員に協力を求めるとしています。
今定例会に上程された案件は、北秋田市職員の配偶者同行休業に関する条例の制定など条例案が12件、平成29年度一般会計予算など新年度予算案が27件、今年度の補正予算案が13件、市道路線の廃止などの単行議案が3件、専決処分の報告が1件です。
このうち、平成29年度一般会計予算については、歳入歳出の総額を233億9,861万2,000円とするもので、歳出の主なものは、クリーンリサイクルセンター建設事業として23億1,289万3000円、産地パワーアップ事業として2億8,703万7,000円、園芸メガ団地事業として5,678万2,000円、日本三大樹氷ブランド化誘客推進事業として842万4000円、地域連携DMO形成事業負担金として1,724万円、観光復興促進調査事業として890万2,000円、南鷹巣団地建替事業として2億3,173万7,000円などを計上しています。
本会議では、会期を3月9日までの15日間とし、一般質問、常任委員会の審査のあと、最終日に採決することを決定しました。このあと、上程された議案の説明と大綱質疑が行われました。
なお、上程された議案は各常任委員会に付託され、3月1日から委員会審査に入ります。
主な大綱質疑の概要は次のとおりです。
議案第6号北秋田市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について
【質疑】国保税が上がると、今以上に払えない人が増えるのではないかと心配している。収納率への影響についてどのように考えているか。
【答弁】収納率のへの影響は懸念している。国民健康保険税は目的税で、必要な経費は保険税でまかなうことを基本としており、今回やむを得なく引き上げすることになった。これにより、納めることが困難な方がどのぐらい増えるかの試算はしていないが、納税相談の機会と場所を増やすことや、減免規定の見直しを検討している。親身になって相談にのるよう心掛けたい。
議案第10号北秋田市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
【質疑】団員の定員が減となるが、不測の事態が起こった時に十分対応できるのか。
【答弁】団員の確保については、市の職員や企業への呼びかけも含めて、消防本部と連携して取り組みたい。また、消防力を低下させないため、昨年の4月に分団の再編成を行い、分団のエリアが広がったことにより協力体制が増強している。さらに隣接した旧町の枠を越えての協力体制もできつつある。
議案第13号平成29年度北秋田市一般会計予算
【質疑】骨格予算ということだが、内容を見ると市長の思いが見受けられると思っている。どのような気持ちで予算編成されたのか。
【答弁】クリーンリサイクルセンター建設事業や園芸メガ団地事業などを含めて、北秋田市まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、いかに仕事を増やしていくのか、いかに収入を上げていくのか、それぞれの産業に対する手立てといったものを見込んだ予算。北秋田市が人口減少時代にどうやって立ち向かっていくかという思いを北秋田市総合計画に沿ったかたちでの予算計上となっている。
【質疑】旧中央公民館は改修して何に使うのか。具体的な利用方法は。
【答弁】改修後の具体的な使用については、森吉庁舎にある産業部、建設部の移転を検討していたが、改修後のスペースの関係で両部の移転は不可能という結論に至っており、産業部もしくは建設部どちらかの機能を移転したいと考えている。
【質疑】現在、土砂災害のため内陸線が運休となり、代行運転している。今後、市の負担が増える要素となるのではないかと感じている。もし、市の負担が増えた場合の対応は。
【答弁】今後、どのぐらいの負担になっていくかは内陸線の決算によるが、4者合意で赤字に対する負担率が決まっている。ただ、このような状況になっても、これまで通りの負担率でいけるかどうかは、これからの協議になるのではないか。災害により赤字が広がった場合に、北秋田市が無制限に負担していくわけにはいかないし、これから、会社の取締役会をはじめ、様々な協議の中で決まっていくと思っている。