2018年10月30日
コンテンツ番号3458
人の輪でつなぐ地域といのち
(2018年10月30日)
北秋田市男女共同参画社会づくり講座が、10月30日(火)に森吉コミュニティセンターで開かれ、講演とグループ討議を通して、男女共同参画の意義や多様な人に配慮した防災や災害時の避難所運営について理解を深めました。
この講座は「人の輪でつなぐ地域といのち」をテーマに、過去に起きた震災の事例から、地域の防災力を高めるとともに、地域に暮らす多様な人々の「違い」に配慮した体制・支援について考えようと開かれたもので、人権擁護委員、婦人会、民生児童委員など約50人が参加しました。
開会にあたり、主催者を代表して小松正彦市民生活部長が「災害時の要援護者への支援は行政にとってたいへん大きな課題である。避難所生活においての性別や年齢、障がいの有無などの対応は、一人一人が人権を尊重し、安全に配慮する心構えが重要になる。こうした中で、男女共同参画社会づくりの実現は当市が推し進める、誰もが安心・安全に暮らすことのできるまちづくりの基本的な考え方となっている。この男女共同参画社会づくりの実現のためにはさまざまな分野での取り組みが必要となるが、本日の講演で一人一人が地域との関わり合いを見つめ直し、地域の課題を自らの課題と考えて行動してもらいたい」などと述べました。
また、来賓の秋田県北秋田地域振興局の鎌田雅人総務企画部長が「大きな自然災害が増えている状況の中で、本日の講演を聴かせてもらうのは非常にタイムリーな話である。県においても、さまざまな視点から男女共同参画社会づくりを検討し、今後も各方面の関係機関と連携しながら取り組んでいきたい。北秋田市における男女共同参画社会づくりが今後一層推進されることを祈念する」などとあいさつしました。
続いて、講師の一般社団法人男女共同参画地域みらいねっとの小山内世喜子(おさないせきこ)代表理事が「人の輪でつなぐ地域といのち」と題して講演をしました。東日本大震災以後「防災と男女共同参画」をテーマに取り組み、平成24年度からコーディネーターとして「男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営訓練」を県内外60か所で実施している小山内さんは、震災における実際の事例や避難所での問題点などを交えながら「被災者の経験を教訓にして次に起こり得る災害へと活かす」「避難所でよりよい生活を送るためにさまざまな立場の人の意見を吸い上げる」「物事を決める場へ男性だけではなく女性も参画し、意見を反映させる」「被災者一人一人の支援は異なるため、多様な支援が必要となる」などと語りました。
講演終了後は、5から6人のグループで、あきたF・F推進員などがファシリエータ―となり「私もできる地域の防災とみんなの力」をテーマにグループ討議が行われ、男女共同参画の視点でこれから防災について行動できることなどを積極的に発言し合っていました。