2018年08月16日
コンテンツ番号3413
山河に響く大輪の花で観客を魅了
(2018年8月16日)
第56回阿仁の花火と灯籠流しが、8月16日(木)に阿仁河川公園で行われ、多くの市民や帰省中の方々が、幻想的な灯籠の灯りと夏の夜空を彩る色鮮やかな大輪の花を楽しみました。
この日は、朝から雨の降るあいにくの天気。花火大会に先立ち、阿仁庁舎前の駐車場で予定されていたアトラクションは庁舎内2階ホールで行われ、風張太鼓、阿仁からめ節保存会による「阿仁からめ節」、阿仁中学校の有志による「ニューソーラン」、阿仁合小学校の有志による「よっちょれ」、もりよしダンスキッズが一糸乱れぬ演奏や演舞、ダンスを披露。最後によさこいの合同演舞が行われ、詰めかけた大勢の観客が、郷土芸能や子どもたちの元気いっぱいの踊りに大きな拍手を送っていました。
このあと行われた灯籠流しは、お盆に帰ってきた死者の魂を現世から再びあの世へと送り出すために、死者の魂を乗せた灯籠を流す行事。阿仁地区では、花火大会に合わせ阿仁仏教会と灯籠流し奉賛会が中心となって開催しています。河川公園に設営された特設祭壇では、祖先の霊を招霊し供養する儀式「一代供養」が行われ、善導寺、専念寺、善勝寺、耕田寺、法華寺、福厳寺の6寺院から檀家代表と住職などが参加。表白を読み上げ、祭文、物故者への追悼文朗読などのあと、僧侶による読経と檀家代表の焼香で祖先の霊を供養しました。辺りがお香のにおいと読経の響きに包まれる中、各檀家から持ち込まれた灯籠が係員により1つずつ火が灯され、阿仁川に流されました。灯籠は、夕暮れの薄明かりの中を川面に影を映しながら流れ、川辺で見守る観客がその幽玄な灯りを堪能しました。
メインの花火大会は、阿仁の花火大会実行委員会(片岡信幸委員長)の主催。打ち上げ前には心配されていた雨も止み「精霊に祈りを込めて」と題したスターマインと4号玉10発が打ち上げられた大会提供花火のあと、主催者を代表して片岡委員長が「天候が悪い中たくさんの人に集まってもらい心からお礼を申し上げる。これまで先輩たちが作り上げてきた阿仁が誇る花火大会は56回目を迎えた。これからも地域の力を結集して、この夏の一大イベントを続けていきたい。大会のスタッフ、ボランティア一同は、花火を観に来た皆さんのために準備を頑張ってきた。今日は、最後の最後まで阿仁の花火を楽しんでほしい」などとあいさつしました。
続いて、来賓を代表して虻川副市長が「阿仁の花火大会は、山々にこだまし観る方々の全身を揺さぶるような打ち上げ花火の轟音が特徴であり最大の魅力でもある。今日は夜空に咲く鮮やかな大輪の花を十分に堪能して、今年の夏の素敵な思い出の1ページにしてほしい。今日は皆さんと一緒に花火大会を楽しみたい」などと祝辞を述べました。
開始号砲が鳴り響いたあと「彩りのオープニングファンファーレ」と題した大スターマインをはじめ、慰霊や御祝いのメモリアル花火、4号玉から6号玉の割り物花火、色とりどりのスターマイン、鮮やかな造形花火が次々と打ち上げられました。川幅約100mほどの阿仁川をはさんで対岸から打ち上げられる花火は、間近に迫ってくる光のきらめきと山間に共鳴する轟音で迫力満点。フィナーレの「喝采真夏の祭典」と題した小型煙火付ワイドスターマインが夜空を彩り、今年の大会を締めくくるまで、観客は山河にこだまする大輪の花火を満喫していました。