2019年11月24日
コンテンツ番号9244
72年の歴史を刻み学び舎へ別れを告げる
今年度末で閉校する北秋田市立鷹巣南中学校(佐藤博志校長・児童数101人)の閉校記念式典が、11月24日(日)に同校の体育館で行われ、 72年の歴史を振り返るとともに学び舎に感謝と別れを告げました。
同校は、昭和22年4月に七日市中学校、七日市中学校竜森分校、沢口中学校として開校したのが歴史の始まり。その後、昭和30年に竜森分校が竜森中学校、昭和33年に沢口中学校が鷹巣中学校沢口校舎とそれぞれ名称が変わりました。昭和35年4月に七日市中学校と鷹巣中学校沢口校舎の一部が統合し、鷹巣町立鷹巣南中学校に改称。昭和42年4月に竜森中学校と統合・校舎増築を行い、3つの学校がひとつとなりました。昭和61年8月には現在地の脇神字塚ノ岱へ校舎を新築移転しています。
近年、児童数の減少が進んだことから、市教育委員会の「小中学校適正規模・配置再編プラン」に基づき、今年度末で閉校し令和2年度から鷹巣中学校と統合することとなりました。
この日は教職員をはじめ、児童、保護者、元教職員、地元自治会など約250人が出席しました。式典の前には、生徒有志らが「上舟木駒踊り」と「八丈太鼓と鷹巣祇園太鼓」を披露し、開式を祝いました。
式典では、はじめに佐藤博志校長が「本校はこれまで『小猿部は一つ』『燃える南中』『躍進する南中』『心の南中』を合言葉に、生徒とともに歩み、今日まで特色ある教育活動が展開されてきた。昭和から令和まで3つの時代を見守ったオレンジ色の校舎やグラウンドに響き渡る生徒たちの声は、国道105号を通る人々の耳に優しく、学校花壇や縄文の森を含む自然豊かな景観は人々の目と心に潤いを与え、小猿部の素晴らしい景観の1つとなっている。鷹巣南中学校は『立志・気力・実践』の校訓のもと、すくすくと成長を遂げた学校。その思いは、統合する鷹巣中学校の中でも脈々と生き続け、旧鷹巣町唯一の中学校として県内外にその名をとどろかせていくものと信じている」などと式辞を述べました。
続いて、津谷市長が「心と体と頭を鍛え、目標に向かってひたむきに努力する生徒の育成という教育目標のもと、向上心を育みながら明るく伸び伸びと学ぶ校風と豊かな風土に支えられ、多くの生徒が心も体も豊かに成長し、立派にこの学び舎を巣立ってきた。歴史と文化、浪漫と福祉の心が育つ環境の中で、生徒たちが積み重ねてきた輝かしい栄光と実績は、北秋田市の大きな名誉であり、誇りであり、宝である。在校生は、来春から鷹巣中学校を学び舎として新たな学校生活を始めることとなる。期待や希望、不安に感じていることもあると思うが、新たな環境に早く慣れて新しい友人たちと楽しく充実した中学校生活を送ってほしい。長い年月をかけて築き上げてきた本校の伝統が、鷹巣中学校においても生徒たちに受け継がれ、生き続けることを願う」などとあいさつを述べました。
さらに、来賓を代表して第15代校長を務めた畠山忠明さんが、同校の歴史を振り返るとともに思い出を語りながらあいさつを述べました。
式典の最後には、全校生徒が曲目「unlimited」と校歌の2曲を声高らかに歌い、これまでの歴史を振り返りながら母校への思いをはせました。
思い出を語る会
記念式典終了後、会場を移し市民ふれあいプラザで「思い出を語る会」が行われ、卒業生や旧職員、地域住民など約160人が出席し、これまでの歴史を振り返りました。
開会にあたり、長岐正志実行委員長が「鷹巣南中学校の素晴らしいところは、地域に寄りそう学校であったと自負している。校名が消えても、校訓である立志、気力、実践の精神などを秘めて新しい学校での学習や部活動に大いに励んでほしい。本日は当時の話をしていただき、出席の皆さまにとって有意義な時間となることを願う」などとあいさつを述べました。
続いて、教育振興会の清水修智顧問の発声で乾杯し、参加者は思い出のスライドショーを見ながら同窓の仲間と思い出話に花を咲かせ語り合いました。