2020年02月01日
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市民に勇気と感動 第1号となる市民栄誉章を受章
北秋田市出身力士として活躍した押尾川親方(元関脇豪風)の「豪風引退・押尾川襲名披露大相撲」が、2月1日(土)に両国国技館(東京都)で行われ、多くの人が郷土力士の最後の勇姿を見届けました。
この日は、両国国技館がほぼ満席となる中、北秋田市からは「豪風引退・押尾川襲名披露大相撲観戦ツアー」の56人が参加しました。
引退相撲では、豪風最後の取組として、長男の海知(かいち)君と対戦。豪風の得意技である一本背負いで海知君に転がされ「うれしい黒星」で土俵生活を締めくくりました。
続いて、北秋田市市民栄誉章授与式が土俵上で行われました。式典で津谷市長は「昨年の初場所において引退を表明されるまで、長年に渡り大相撲界の第一線で奮闘する姿は、ふるさとの市民に勇気と感動を与えてくれた。また、力士として活躍する傍ら、ふるさとの学校や福祉施設へ積極的に訪問され、多くの市民を元気づけているほか、一昨年度からは北秋田市ふるさと大使に就任し、市のPR活動にも多大なるご尽力をいただいている。これら、数々の功績を称え、本日の北秋田市市民栄誉章の授与となった押尾川親方に、心から敬意と感謝を申し上げる。これからも我が北秋田市民の誇りとして、益々活躍されることを市民とともに願う」などと述べ、北秋田市第1号となる市民栄誉章を授与しました。また、副賞として、JA秋田たかのすの斉藤一志代表理事組合長から、北秋田市産あきたこまち100キロが贈られました。
このあと行われた断髪式では、横綱白鵬関や荒磯親方(元横綱稀勢の里)、佐竹敬久秋田県知事、津谷市長など、親交のあった関係者ら約270人がはさみを入れ、最後に師匠の尾車親方(元大関琴風)が大銀杏を切り落としました。まげに別れを告げた押尾川親方は「相撲に感謝」と書かれた紙を掲げ、大きな声援を浴びました。
最後に押尾川親方は、「これからは、ここから見えた光景を忘れず、感謝の気持ちを持って歩んでいく。怪我に強く、礼儀を重んじる、勝負強い力士を育てていきたい」と今後の決意を述べました。
押尾川親方(元関脇豪風・本名:成田旭)
押尾川親方は、森吉中から金足農業、中央大に進み、大学4年生時には学生横綱に輝きました。平成14年に尾車部屋に入門し、同年5月場所に幕下15枚目格付け出しでデビュー。
突き、押しを武器に史上最速タイの初土俵から2場所で新十両に昇進を果たしました。平成15年3月場所で新入幕を果たし、平成20年に新小結に昇進。平成26年7月場所では横綱日馬富士を破り初金星を獲得。35歳1か月での初金星は昭和以降の新入幕力士では最年長記録となり、続く9月場所では戦後最年長35歳2か月での新関脇に昇進を果たしました。通算100場所のうち98場所を関取として務め、幕内在位86場所、幕内出場1257回、生涯戦歴は687勝746敗46休で、幕内戦歴は591勝669敗31休となっており、いずれも学生相撲出身では歴代1位となります。また、秋田県出身力士としては幕内最多勝利数を挙げています。
平成31年の1月場所で現役引退を表明し、引退後は、年寄「押尾川」を襲名し、尾車部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たっています。平成28年に秋田県県民栄誉章を受章したほか、平成30年に北秋田市ふるさと大使に就任し当市のPR活動を行っています。