2018年05月25日
コンテンツ番号3335
大雨による洪水と大地震に備え対応を確認
(2018年5月25日)
「県民防災の日」に合わせ、5月25日(金)に市内各所で防災訓練が行われ、参加者は有事の際にとるべき行動を確認し合いました。
秋田県では、日本海中部地震(昭和58年)が発生した5月26日を「県民防災の日」と定めており、この日は県内各地で防災訓練が行われています。
この日は、あけぼの会館(鷹巣)や伊勢町児童館(鷹巣)、鷹巣小学校、北秋田市民病院、市役所で大雨と大規模地震の発生を想定した、洪水想定避難行動訓練や自主防災組織発災対応型訓練、災害対策本部設置運営訓練、シェイクアウト訓練などが行われました。
このうち、市役所では災害対策本部の構成員による災害対策本部設置運営訓練とシェイクアウト訓練を実施しました。
災害対策本部設置運営訓練は、災害発生時における被災情報の収集、取りまとめや被災関係団体の状況や要請を報告するなど、災害応急対策に係る連絡調整を迅速かつ的確に実施することを目的としています。シェイクアウト訓練は、自らの身を守る行動(低い姿勢をとる、頭を守る、動かない)を一斉行う訓練で、市職員が訓練を経験し市民への普及と防災意識の向上を目指しています。
訓練開始にあたり、本部長の津谷市長は「訓練では、より早く、より的確にを心がけて、不測の事態にも対応できるよう有効な判断と行動力を身に付けてもらいたい。また鷹巣小学校では、鷹巣地区自治会の自主防災組織と市消防団の協力による訓練も実施されるが、行政と地域、そして市民一人一人の連携による協働体制の構築により、地域の防災意識が一層高まることを期待している。この訓練が有意義なものとなり、災害時には被害を最小限に食い止める大きな力にできるよう取り組んでもらいたい」などとあいさつしました。
災害対策本部設置運営訓練は、大雨による洪水と大規模地震を想定した2部構成で行われ、洪水想定訓練では記録的短時間大雨により、北秋田市に大雨洪水警報が発令され、米代川の水位がはん濫注意水位に達したことを想定し、災害対策本部が設置されました。災害発生の初動で主に対応しなければならない6班(庶務班・情報班・救助班・衛生班・土木班・給水班)に対して、被害発生からの時間経過に合わせて、福祉避難所の設置や救助要請、建物倒壊や停電、水道の断水、道路や橋の損壊や崩落、住民の避難誘導など、次々と発生する被害の状況などが記載された「状況付与カード」が配られ、各班ではリーダーが対応策の指示を行い、記録員が対応記録票やホワイトボード、地図などに対応状況を記録して情報の共有を図ったほか、連絡票で関係する班に情報を伝達して問題の解決に取り組むなど、万一の災害発生に備えて本番さながらの訓練が展開されました。
訓練終了後に行われた閉会式では、中嶋誠消防長が「訓練では、皆さんが的確な動きをしていたと感じたが、もっと地図を活用できるとほかの班との情報共有ができたのではないか。訓練は限られた時間で行われるので、短時間で災害や避難通告、救助要請などさまざまな状況が付与される。集められた情報をもとに、迅速な判断によって活動方針を決定していく、さらには各班との情報共有や連携、関係機関の調整など対応は多岐にわたる。訓練で新しく見えてきたことや改善点等も含め検証し、さらなる対応能力の向上に努めてもらいたい」などと講評を述べました。
自主防災組織発災対応型訓練
自主防災組織発災対応型訓練が、5月25日(金)に鷹巣小学校周辺で行われ、周辺自治会(大町・舟見町・新舟見町・幸町)の住民約90人が参加しました。
この訓練は、地域住民の防災行動力向上を図ることを目的に、ふだん生活している場所で災害が発生したという想定で、火災の初期消火、瓦礫からの救出搬送や応急救護、住民避難誘導訓練を行いました。
参加した住民らは、消火器の使い方や応急救護方法、建物等に下敷きになっている人の救助などを行い、有事の際に自主的に行動できるよう訓練をしました。
最後に、北秋田消防本部の長岐篤市次長兼署長が「本日は、身近にあるものを用いて自主防災活動をすることをテーマに訓練を行った。訓練は、有事の際に備えて繰り返すことが大事。『命は自分で守る』を念頭に、今日学んだことを今後に生かしてもらいたい」などと講評を述べました。