2018年04月21日
コンテンツ番号3304
阿仁合駅舎とお座敷列車が一新
(2018年4月21日)
秋田内陸縦貫鉄道阿仁合駅リニューアルお披露目会と、お座敷車両リニューアル完成式典が、4月21日(土)に阿仁合駅で行われ、国内外の交流拠点としての発展を願い、完成を祝いました。
阿仁合駅リニューアルお披露目会では、はじめに主催者を代表して、秋田内陸縦貫鉄道株式会社の吉田裕幸社長が「開業30周年の節目の年に、内陸線の中心駅である阿仁合駅が新しく生まれ変わったことを皆さまと喜び合いたい。今回のリニューアルにより駅の利便性や快適性が飛躍的に向上したほか、地元の人や訪れた人たちがもっと幸せになれるようにと願いを込め、駅の愛称を『しあわせの駅』とした。また、幸せを見守る象徴として、『しあわせの鐘』も設置した。阿仁合駅は地域の宝である。駅の価値と魅力を磨きあげ、皆さまから愛される駅、笑顔が溢れる駅、地域を元気にする駅を目指し、全社員一丸となって尽力する」などと完成を喜ぶとともに、今後の決意を述べました。
次に、来賓を代表して津谷市長が「秋田内陸縦貫鉄道の開業30周年の節目に素晴らしい駅舎が完成し、地域の人たちが夢と希望を持って内陸線を応援する機運が高まった。阿仁地区には、地域を愛する人たちがたくさんいる。地域を愛する輪をさらに広げ、内陸線を発信していきたい」などと祝いました。
このほか、秋田県の堀井啓一副知事が「リニューアルされた阿仁合駅を未来永劫愛される駅としてもらいたい」などと、仙北市の門脇光浩市長が「攻めの姿勢で全世界に発信し、内陸線を発展させていきましょう」などとそれぞれあいさつを述べました。
このあと、駅舎改修工事を施工した第一建設工業株式会社秋田支店に感謝状が贈られたほか、尾樽部和大(おたるべかずひろ)さんが阿仁合駅の今後の発展を願い「木遣り歌」を披露しました。
最後に、しあわせの鐘の除幕式が行われ、鐘を鳴らすと同時に関係者や地元保育園児が願いごとを乗せた風船を飛ばして完成を祝いました。
リニューアルされた阿仁合駅は、北緯40度に位置することから、数字の「4」を基調とし、「4」が左右対称で背中合わせとなるデザインとしています。駅の愛称を『しあわせの駅(4合わせの駅)』としています。待合室から駅前広場が見えるよう、開放感のあるガラス張りとしたほか、列車や自然を見ることができるトレインビューカウンターを設置。また、沿線地域と周辺観光の情報発信拠点として観光案内所を新設しました。乗降客の心が和むような明るい駅となっています。
続いて、駅のホームで行われたお座敷車両リニューアル完成式典では、はじめに秋田内陸線夢列車プロジェクト実行委員会の西木正明実行委員長が「皆さんのおかげで、多くの人に楽しんでもらえる立派な車両ができた。協力してくれた方々に感謝する」などとあいさつを述べました。
続いて、車体デザイン考案者である小松環斗(かんと)さんから送られてきたメッセージの代読が行われ「帰省した際にリニューアルされた車両に乗り、懐かしい風景を楽しみたい」などと読み上げられました。
このあと、堀井副知事、津谷市長、門脇仙北市長、吉田社長、西木実行委員長によるテープカットが行われ、関係者らはリニューアルされた車両に乗り、見学をしました。
リニューアルされた車両は、側面にマタギとクマのシルエットが赤とベージュ色で描かれているほか、「叉鬼(またぎ)」のロゴマークがあしらわれています。車内は、全面畳張りに新調し、トイレが洋式になったほか、阿仁産のオニグルミの木を天板に使ったテーブル、熊毛の敷物、草履の展示などマタギ文化を感じるものとなっています。
秋田内陸線夢列車プロジェクト
全国から寄付を集めて、内陸線の新車両購入をみんなで実現させるプロジェクト。寄付だけでなく、車両のコンセプトやデザインなどを多くの人たちと語り合うことによって、それぞれの人が内陸線を自分のものとして認識し、地域の未来のビジョンを描くことも目的としています。
2015年6月から2年間で1854万4400円の寄付が全国から集められました。今回のリニューアルは集められた寄付金により行われました。