2018年04月21日
コンテンツ番号3303
遺跡に春到来 公開始まる
(2018年4月21日)
熊の出没等により昨年7月から閉鎖していた国指定史跡「伊勢堂岱遺跡」の一般公開が、4月21日(土)から始まり県内外から多くの人が訪れ、環状列石や遺跡の風景を見学しました。
伊勢堂岱遺跡は、縄文時代後期前葉(約4000年前)の環状列石を主体とする遺跡で、これまでに4つの環状列石をはじめ、配石遺構、掘立柱建物跡、土坑墓、柱穴、溝状遺構などが検出されています。また、北海道・北東北の縄文遺跡群の一つとして、世界文化遺産登録を目指しています。
遺跡周辺では、昨年から熊の出没等が相次ぎ、7月から一般公開を中止。市では遺跡周辺の樹木を伐採し緩衝帯を設けて、周囲を電気柵で囲んだほか、遺跡内5か所に監視カメラを設置しました。また、見学者用マニュアルや管理マニュアルを作成したほか、見学者には縄文館で、受付をしてから遺跡に向かうように安全対策を進めてきました。
この日の公開にあたり、佐藤教育長は「検討委員会で専門家や有識者の方々と、自然を残しながら安全に見学してもらうかを検討してきた。立木を伐採して緩衝帯や電気柵を設置したほか、赤外線カメラの整備などにより、来訪者に安全に見学してもらう環境が整ったと思っている。実際に遺跡を見学して、そこで縄文人の気持ちになって、縄文の風を感じてもらいたい。一人でも多くの人に遺跡を見てもらうことで、世界文化遺産登録の国内推薦に向けた弾みにつなげたい」などと述べました。
遺跡の一般公開は10月31日まで。土曜日および日曜日は、伊勢堂岱ワーキンググループの会員が、ガイド案内を無料で行っているほか、4月28日からのゴールデンウィーク期間中は、地域の子どもたちが遺跡や縄文館を案内をする伊勢堂岱ジュニアボランティアガイドの活動が始まります。