2018年02月12日
コンテンツ番号3265
勇気ある行動で被害を最小限に
(2018年2月12日)
北秋田市消防本部は2月12日(月)、今年1月に発生した火災事案において、火災発見と初期消火に貢献した市民に感謝状を贈呈しました。
感謝状が贈られたのは、火災発見者の簾内正行さん(54歳・松山町)と初期消火者の佐藤潤一さん(38歳・松山町)。消防本部庁舎で行われた感謝状贈呈式では、職員らが見守る中、中嶋誠消防長から2人に感謝状が手渡されました。
感謝状を贈呈したあと、中嶋消防長が「発生場所は住宅地域であり、この日は風も強かったことから、2人の迅速かつ懸命な活動がなければ火災が拡大延焼し、さらなる被害へと発展していた可能性があった。自らの危険を顧みず、延焼中の建物に侵入し初期消火を行い、また地域の皆さんとも連携を図るなど、地域防災力を示してもらった奏功例であると感激している。改めて簾内さん、佐藤さんに敬意と感謝を申し上げる」などと勇気ある行動を労いました。
感謝状の贈呈を受けて、簾内さんは「火災を発見したときは、気が動転してしまった。佐藤さんと協力して初期消火をすることで、大事に至らず最小限度に被害を抑えることができて本当に良かった。また、地域の方々の協力もあり助かった。今回のことで、改めて火災の怖さを知った、日頃から注意したい」などと述べ、佐藤さんは「火元となった隣の家族とは、子どもの頃からお世話になっている間柄で、火事ぶれを聞いたときは、非常に驚いた。実際に現場に行ってみると、あまり大きい火ではなかったので、自分で水をかけて消火することができた。被害を最小限に抑えることができて本当に良かったと思っている」などと話しました。
火災事案は、今年1月北秋田市米内沢字伊勢ノ森地内において、簾内さんが帰宅途中に火元宅を通過する際、オレンジ色の光を目撃。不審に思い火元宅に近づくと、焦げくさいにおいと警報音を聞き、窓越しに炎を確認したため火災と判断しました。隣の佐藤宅に火災を伝えると、佐藤さんが火元宅に向かう途中自身の携帯電話で火元の家族に連絡しました。火元宅に到着後、煙が充満している中、持参した懐中電灯を照らしながら宅内をのぞくと、コンロ脇のダンボールが燻っているのを確認したので、近くにあったコップで水をかけて消火しました。
消防機関が到着し、現場の状況と関係者から聴取の結果、発見者が火災を覚知して早期に火事ぶれしたこと、火事ぶれを聞いた初期消火者が、燻り状態の燃焼物を消火したことにより、被害を最小限に抑え延焼拡大の阻止と人的被害の発生を抑止したものと判断しました。