2005年09月10日
コンテンツ番号5066
第29回秋田県民俗芸能大会
県内各地に古くから伝わる郷土芸能などを紹介する第29回秋田県民俗芸能大会(主催:秋田県教育委員会)が9月10日(土)、市文化会館で開かれ、満場の観衆が普段接することのできない各地区伝統の芸能に見入りました。
この大会は、秋田県に伝承されている民俗芸能を広く県民に公開するとともに、各芸能の鑑賞と記録作成を通し、民俗文化財保存伝承活動の振興を図ることなどを目的としているもので、本市では過去に第8回大会(旧鷹巣町)、第17回大会(旧阿仁町)、第23回大会(旧森吉町)と、3回会場地となっており、これまでに阿仁根子番楽や福田獅子舞などたくさんの郷土芸能の出演歴があります。
今大会には全県から8つの郷土芸能が出演、本市からも綴子大太鼓(綴子下町)と、熊野神社餅搗き踊りが出演しました。
午後12時30分から始まった開会セレモニーでは、はじめに秋田県教育委員会の伊藤美津子教育委員が、「核家族化や市町村合併で地域社会の枠組みが大きく変わりつつあるこのような時代こそ、地域の絆や郷土の誇りが大切に守りつづけられるべき。長い伝統を有する貴重な文化遺産が今あるのは、日頃から努力を続けておられる保存会の皆さんのおかげ。本日は十分ご堪能いただきたい」とあいさつ。
また、地元北秋田市の岸部市長は、「県土の一割という広大な面積を有する本市には、重要無形民俗文化財の根子番楽や綴子大太鼓など、多くの郷土芸能がある。これらの芸能は、長い歴史の中で、人と人との絆や地域のつながりで育まれてきたもの。身近な文化として楽しんでいただきたい」と歓迎のあいさつ。
平成17年度秋田県民俗芸能功労者表彰を受けた本市の庄司善作氏(阿仁前田)
この後、本県民俗芸能の振興などに尽くされた方を表彰する平成17年度秋田県民俗芸能功労者表彰式が行われ、本市の庄司善作氏(65歳、阿仁前田獅子踊保存会理事)など4人が功労者表彰を受けました。
公演では、皮切りにお隣大館市の扇田盆踊りが出演、直径が1mほどの桶銅太鼓を小気味良く打ち続ける熟練の技に大きな拍手が送られていました。また、本市から出演した熊野神社餅搗き踊り(米内沢)では、演目の一つ「メラシ(娘)踊り」の唄の滑稽な歌詞に大きな笑いが起きていました。
動画で紹介
扇田盆踊り|関口さらら舞|猿倉人形1|猿倉人形2|屋敷番楽|餅搗き踊り|鷺舞|種番楽|綴子大太鼓1|綴子大太鼓2)
トリを取ったのは綴子大太鼓。太鼓は、2番目の大きさのものでも直径が3メートルを超えるため、ホールに入れられたのは直径が2.40メートルの3番太鼓。この太鼓も一部を解体してようやく搬入したとの場内説明に、遠来のお客さんたちも驚いていた様子でした。演目は、太鼓の演奏と獅子踊り。下町保存会の獅子踊りは、雄獅子と雌獅子の子獅子探しの所作を演ずるもので、躍動感あふれる獅子の動きと、迫力ある大太鼓の演奏で大会を締めくくり、満場の拍手を浴びていました。