2005年09月13日
コンテンツ番号5062
市議会全員協議会
9月13日(火)、市議会9月定例会第2日目の本会議終了後、議会全員協議会が開かれました。これは、「新市まちづくり計画の戦略プロジェクト」に設定されている市の医療体制整備計画の基本構想がこのほど出来上がったのを受けて、その概要を市議会議員に説明したものです。
基本構想は、「1.基本構想策定の目的」「2.(現存の)3病院の概況」「3.北秋田市民病院(仮称)基本計画」のほか、市立の米内沢病院、阿仁、合川診療所並びに鷹巣地区外来センターの運営計画などで構成され、概要は次のとおりとなっています。
医療整備構想
専門・高度医療を提供する中核病院(地域医療支援病院)と、市の福事事業や診療所等の医療機関等との機能分担・連携による一貫した地域包括医療体制を構築するものです。平成21年度を目途に、北欧の杜公園地内に「北秋田市民病院(仮称)」(敷地面積:100,000、延べ床面積:27,630,病床数:354、診療科目:22科)を建設すると同時に、現存の市立阿仁病院、合川診療所、公立米内沢病院及び鷹巣中央病院(厚生連)の入院、外来機能を整理・統合して新病院とのネットワークを築き、医師や最新の医療技術などを確保した先進的医療システムを確立させることにあります。
新病院建設基本計画による財政(資金)計画では、総事業費を88億7千万円余りと試算していますが、その内訳の主なものは、国、県の補助金を10億円、病院事業債を約56億円として、合併特例債は、約19億円を充てるものとなっております。
また、新病院をはじめとするそれぞれの医療機関の運営計画においては、地域における医療の推進と機能分担をすすめる上での役割を明確にしながら、人口や患者数の動向や、施設・設備の状況に市の財政面を加えたシミュレーションを行い、病院事業の収支を推計しております。
以上の計画の概略説明に対し、数名の議員から質疑が出されました。まず、「構想は立派ななものだが、一番心配なのが医師の確保だ。その対応をどうするのか」との問に、岸部市長は「いま、どこの大学病院でも行われている医師の研修制度が18年度に終了する。それ以降は大学からの医師の派遣も容易になると見込まれるし、市出身の医師が他の地域のたくさんいるので、その呼び寄せに力を入れたい」と答弁しました。
人口減少が懸念されている市での病院経営については、「圏域外の他の病院へ流れている患者が多い。その数が算入されると、かなりの患者数となるので大丈夫と考える」と述べ、「現在の中央病院にベットが無くなる計画だが、地区の住民は不便にならないか」との質問には、「新病院へは「中岱橋」などのアクセスが便利になるから大丈夫」と答えました。
また、「新病院が赤字の場合は?」、「「総合病院」でなく「地域支援病院」にこだわるのはなぜ?」との問いに対してはそれぞれ、「指定管理者制度を適用させたいと考えている」、「これからの新しい地域医療を充実させたいため」と答弁。最後に、「提示された構想の理念が気に入った。「救命救急センター」「緩和ケア病棟」など時代が要請している数々の部門の設置計画に大いに期待したい」との意見が出て、この日の協議会を閉めたような形となりましたが、議員からは「構想を学習する意味合いからも、再度協議会を開催して欲しい」との要望も出されました。